研究課題/領域番号 |
12672066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
樹林 千尋 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80057330)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 全合成 / 不斉合成 / ヤドクガエルアルカロイド / プミリオトキシン / インドリジジン / ホモアリル亜鉛化合物 / クロスカップリング反応 / プミリオトキシンA / クロスカップリング / 不斉全合成 / プミリオトキシンB |
研究概要 |
プミリオトキシン類は、中南米の熱帯林中に生息するヤドクガエルの皮膚分泌物から抽出された、強力な強心及び筋緊張作用を引き起こす一群のアルカロイドである。これらのアルカロイドは共通して(Z)-6-アルキリデンインドリジジン骨格を含んでおり、個々のアルカロイドは6位の側鎖構造が異なるだけである。プミリオトキシン類のこのような構造上の特徴に着目すれば、インドリジジンフラグメントと側鎖フラグメントをクロスカップリング反応により連結する収束的合成法によりすべてのプミリオトキシンの合成が可能になるものと考えられる。 このような合成戦略に基づき、初めに(S)-アセチルピロリジンに対し、ルイス酸存在下、アレニルシランを作用させ完全な立体選択性でアルキニル体を得、次いでヒドロスズ化、ヨード脱スズ化を経てヨウ化ビニル体とした。これをパラジウム触媒カルボニル化反応によりラクトン体に変換後、(Z)-アルキリデンインドリジジン環を構築し(+)-プミリオトキシン225Fの最初の全合成を行った。一方、(R)-グリシドールより立体選択的に合成した(E)-ヨウ化ビニル体を、上述の(Z)-アルキリデンインドリジジンより誘導したホモアリル亜鉛化合物とパラジウム触媒の存在下クロスカップリング反応によって結合し、脱保護の工程を経て(+)-プミリオトキシンAの不斉全合成を達成した。同様に、D-酒石酸エステルより合成した(E)-ヨウ化ビニルと(Z)-アルキリデンインドリジジンより製したホモアリル亜鉛化合物とのクロスカップリング反応を経て(+)-プミリオトキシンBの不斉全合成が達成された。 以上の結果から、上述の(Z)-アルキリデンインドリジジンを共通鍵中間体として、これを側鎖フラグメントとホモアリル-ビニルクロスカップリング反応によって連結するプミリオトキシンA類の収束的合成法を確立することができた。
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