研究課題/領域番号 |
12672139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
岡野 登志夫 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (20131542)
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研究分担者 |
中川 公恵 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (90309435)
鎌尾 まや 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (40299087)
津川 尚子 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (30207352)
竹内 敦子 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (80154970)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 活性型ビタミンD誘導体 / がん細胞 / 構造と活性 / 細胞の分化・増殖 / 遺伝子調節 / アポトーシス / 細胞周期 / ビタミンD受容体 / 癌細胞 / 活性ビタミンD誘導体 / 遺伝子転写調節 |
研究概要 |
活性型ビタミンDは、乳がん、前立腺がん、肺がん、大腸がんなど様々ながん細胞に対して増殖抑制、分化誘導、アポトーシス誘導などの抗腫瘍活性を示すことがin Vitroおよびin vivoの実験で証明されている。これらの活性は、類似の生理活性物質に比べて遥かに強いものであり、その臨床応用が強く期待されている。しかし、作用の選択性(正常細胞と腫瘍細胞)や副作用(高カルシウム血症)の低減化などの面で解決すべき多くの問題が残されている。我々は、これらの問題を解決するために、本研究を平成12年に開始した。これまでの研究で以下の諸点を明らかにしている。 1)活性型ビタミンDのA環2位にメチル基を導入することにより、著しい活性を持つスパーアナログの創出が可能となる。 2)活性型ビタミンDのA環1位と3位の水酸基を異性化することにより、がん細胞に対して分化とアポトーシスのいずれかを選択的に誘導し得るアナログの創出が可能となる。 3)上記の2つの特徴を組み合わせることにより、がん細胞に対する選択性の高いアナログの創出が可能となる。 最終年度である平成14年度は、副作用(特にカルシウム血症)軽減化にかかわる構造モチーフの探索を目標に、カルシウム作用の弱いアナログである22-oxacalcitriolの代謝と代謝物の生理活性検索を中心に細胞および動物・ヒトレベルでの実験を行った。研究成果は以下の通りである。 1)22-oxacalcitriolは、主に側鎖の脱水反応またはA環3位水酸基の異性化反応により不活化される。 2)上記2つの代謝系に関与する酵素は、これまでに発見されているビタミンD代謝酵素とは異なる。 3)上記2つの代謝系を相互に調節するメカニズムが存在する。 4)ビタミンD誘導体の代謝酵素に種特異性が認められる。したがって、動物の結果をそのままヒトへ外挿することはできない。このためには、既知のビタミンD代謝酵素(ヒトおよびラット)を発現する大腸菌発現系が非常に有効な活性スクリーニング法となることを確認した。
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