研究課題/領域番号 |
12672143
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
小林 俊秀 理化学研究所, スフィンゴ脂質機能研究チーム, チームリーダー(研究職) (60162004)
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研究分担者 |
牧野 麻美 理化学研究所, スフィンゴ脂質機能研究チーム, テクニカルスタッフ(研究職)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | スフィンゴ脂質 / コレステロール / リゾビスホスファチジン酸 / カルジオリピン / エンドソーム / 脂質ドメイン / ラフト / カベオレ / スフィンゴリピドーシス / ライセニン |
研究概要 |
1.ミトコンドリア・カルジオリピンドメインのアポトーシスにおける役割 プロアポトティックファクターであるチトクロームCはカルジオリピンに選択的に結合するが、カルジオリピンハイドロパーオキサイドには結合しない.ミトコンドリアの脂質ハイドロパーオキシドグルタチオンパーオキシダーゼの過剰発現株を用いた解析からミトコンドリアでのカルジオリピンハイドロパーオキサイドの生成がチトクロームCの遊離の引き金を引いていることが示唆された。 2.後期エンドソームのリゾピスホスファチジン酸ドメイン 後期エンドソームはオルガネラの中に内膜構造を蓄積している。内膜は特異的なリン脂質、リゾビスホスファチジン酸に富んでいる。リゾビスホスファチジン酸特異的モノクローナル抗体および蛍光相関分光法を用いた解析から、リゾビスホスファチジン酸ドメインは後期エンドソームのルーメン側に局在していることが明らかになった。 3.カベオレとグリコシルホスファチジルイノシトールドメイン 多くの哺乳細胞には脂質ラフトとカベオレの2つの脂質ドメインが存在する。グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)でアンカーされたタンパク質はラフトに蓄積するがカベオレには集まらない。GPI-欠損株とカベオリン-1の高発現株を用いて、GPI-アンカータンパク質とカベオリン-1との間には負の相関関係があることを明らかにした。 4.スフィンゴミエリン特異的タンパク質 ライセニンはシマミミズから得られたスフィンゴミエリンを特異的に認識するタンパク質である。リコンビナントライセニンを用い、電子顕微鏡観察によりスフィンゴミエリンはカベオレ、エンドソームおよびトランスゴルジネットワークに蓄積しているがゴルジ体には検出されないことを明らかにした。酸性スフィンゴミエリナーぜの欠損症であるニーマンンピックA(NPA)細胞ではスフィンゴミエリンは後期エンドソーム・リソソームに蓄積していた。NPAでは脂質ラフトの成分であるコレステロールやガングリオシドGM1も後期エンドソームに蓄積しており、脂質ラフトの再分布が起こっていることが示唆された。
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