研究課題/領域番号 |
12672160
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
水間 俊 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (80229715)
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研究分担者 |
土橋 朗 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (40138962)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | グルコース輸送担体 / 糖付加体 / グルコシド / スペアスペース / SGLT1 / 輸送性 / 認識性 / 二糖加水分解酵素 / spare space / コンフォメーション |
研究概要 |
グルコース付加体(SGLT1)に対するSGLTlの機能解析を、アグリコンモイエティの影響の点から検討した。本研究では芳香環をアグリコンに持つグルコース付加体を対象にして、輸送性(translocation)と認識性(binding)に分離し、評価した。phenyl β-glucosideを基とし、各種グルコシドの輸送速度を測定したところ、salicinを除き検討した全てのグルコシドに輸送活性が認められ、Class Tに分類した。速度論解析によりturnover rateを算出したところ、フェニルグルコシドよりも大きな分子サイズのアグリコンが結合したグルコシドでも、輸送性が高くなることを見い出した。また、phenylβ-glucosideにおけるp位置換基の効果は、NH_2>OH>NO_2の順となったが、認識性に関するMichaelis定数Kmはほぼ全て同程度であり、置換基効果がSGLT1機能のVmax, Kmそれぞれに対して異なることを明らかにした。さらに、分子モデリング法によるグルコシドのコンフォメーションの解析を行ったところ、これまでに検討したβグルコシドと同様、全て^4C_1のチェアフォームであった。したがって、SGLT1の機能にSGLT1のスペアスペースの位置が大きく影響を与えることが明らかとなった。また、ヒト由来Caco-2細胞中にマルトース付加体、ラクトース付加体およびセロビオース付加体に対する二糖加水分解活性(LPH, lactase/phloridzin hydrolase)が存在することを見い出した。一方、グルコシドのSGLT1輸送活性は、P-nitrophenyl β-glucosideをモデルグルコシドとして使用し調べたところ、その活性は極めて低いものの、Tri-iodothyronine(T3)の処理により輸送が上昇し、Caco-2細胞はSGLT1活性の研究対象となり得る可能性が示され、SGLT1と二糖加水分解酵素との協同的機能の解明のための貴重な知見を得ることができた。
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