研究課題/領域番号 |
12672206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
細谷 健一 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (70301033)
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研究分担者 |
片山 和憲 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (70126514)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 血液網膜関門 / 網膜毛細血管内皮細胞株 / 網膜ペリサイト株 / 増殖抑制因子 / 共培養 / MCT1 / system xc^- / 酸化的ストレス / TGFβ1 / 条件的不死化細胞株 / 液性因子 / 血管新生 / system x_c^- |
研究概要 |
温度感受性SV40 T抗原遺伝子導入トランスジェニックラットから樹立した条件的不死化網膜毛細血管内皮細胞株(TR-iBRB)と条件的不死化網膜ペリサイト株(TR-rPCT)を用いて両細胞間における細胞間相互作用因子を解析することを目的とした。TR-iBRB細胞とTR-rPCT細胞とをインサートの上側と下側にそれぞれ播種した接触系およびTR-iBRB細胞をインサート上側に播種し、TR-rPCT細胞をdish上に播種した非接触系の共培養系を用い、さらにTR-rPCT細胞を無血清培地で24時間培養した培地を濃縮した培地をもちいて、TR-iBRB細胞の増殖性および増殖に関与する因子を解析した。非接触系の共培養(濃縮していない培地)では、TR-iBRB細胞単独培養と比較して増殖に有意な違いは示されなかった。一方、接触系の共培養系においては、TR-iBRB細胞の増殖性はTR-iBRB細胞単独培養と比較して、培養開始4日までは違いが示されなかったが、5日目以降有意に減少した。濃縮した培地を用いた場合、濃縮の度合いに依存してTR-iBRB細胞の増殖抑制作用が示めされ、ペリサイトの液性因子が内皮細胞の増殖に関与していることが示唆された。さらに、TR-rPCTと共培養を行ったTR-iBRBのMCT1mRNAは、TR-iBRBの単独培養のMCT1 mRNAと比較して41.9%減少した。血液網膜関門の防御機構としてL-cystineの輸送機構を解析したところ、TR-iBRBはsystem x_c^-のmRNAであるxCTおよび4F2hcが発現していた。TR-iBRBにおける[^<14>C]L-cystineの取り込みはsystem x_c^-の特徴を示した。酸化的ストレスのモデルであるdiethy l maleate(DEM)100μMで24時間処理を行ったTR-iBRBにおいて、xCTmRNAの発現は非処理時の2.6倍に増加し、[^<14>C]L-cystineの取り込みは2.3倍に上昇した。血液網膜関門では酸化的ストレスによりsystem x_c^-が誘導され、L-cystineの輸送を活性化させることが示唆された。
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