研究課題/領域番号 |
12672241
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
勝山 努 信州大学, 医学部・医学科臨床検査医学, 教授 (90020809)
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研究分担者 |
太田 浩良 信州大学, 医学部・保健学科生体情報検査学, 教授 (50273107)
中山 淳 信州大学, 医学部・医学科病理学, 教授 (10221459)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 単球 / HDL結合蛋白 / 高比重リポ蛋白(HDL) / 質量分析 / フローサイトメトリ法 / アフィニティクロマトグラフィ / 逆相高速液体クロマトグラフィ / アポHDL / 高比重リポ蛋白 / フローサイトメトリー / アフィニティカラムクロマトグラフィー |
研究概要 |
冠動脈疾患における負の危険因子である血漿中の高比重リポ蛋白(HDL)は、コレステロールの逆転送機構に重要な役割を果している。末梢組織細胞の表面上に存在するHDL結合部位とHDLの結合がコレステロールの逆転送機構の重要な機序であると考えられているが、その詳細は充分に明らかにされていない。我々は以前に、ヒト単球の膜表面にHDL3と特異的に結合する蛋白、HDL結合蛋白を同定した。 今回の研究において、超高比重リポ蛋白(VHDL;1.21<d<1.25g/ml)よりDEAE-イオン交換クロマトグラフィーで精製したpreβ-HDLは、抗蛋白分解酵素が存在しない系での精製段階で水解してlyso-preβ-HDLを生じること見い出した。Lyso-preβ-HDL中のアポA-Iは質量分析(MALDI-TOF mass)により約22625.3のフラグメントに水解していた。preβ-HDLとlyso-preβ-HDLのヒト単球への結合能をフローサイトメトリ法により測定した結果、preβ-HDLの結合能を有していたが、lyso-preβ-HDLは結合能が低下していた。これらより、生体内でのpreβ-HDLの水解すなわちアポA-Iの水解がヒト単球への結合能に影響することが示唆された。 ヒト単球からのHDL結合蛋白の精製は、界面活性剤により可溶化した単核球分画をDEAE-イオン交換クロマトグラフィー、小麦胚(WG)レクチン-アフィニティクロマトグラフィ、つぎにアポHDL-アフィニティカラムクロマトグラフィーによりおこなった。精製HDL結合蛋白は、逆相高速液体クロマトグラフィ(RP-HPLC)により疎水性の高い120kDa蛋白と100kDa蛋白に同定された。HDL結合蛋白の測定系は、界面活性剤(CHAPS)溶解単球検体を用いて96穴のマイクロプレートによる測定系を開発した。HDL結合蛋白の精製と蛋白の測定系の開発は、HDLの生理的機能や異化の機構を明らかにするのに役立つと考えられた。
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