研究課題/領域番号 |
12672355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 大阪市立大学看護短期大学部 |
研究代表者 |
川端 京子 大阪市立大学看護短期大学部, 看護学科, 講師 (50290367)
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研究分担者 |
田中 結華 大阪市立大学看護短期大学部, 看護学科, 講師 (80236645)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2002年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 糖尿病性腎症 / 透析 / 糖尿病性足病変 / 皮膚血流 / レーザー・ドップラー / 足浴 / 高濃度人工炭酸 / 糖尿病性腎症患者 / 末梢循環不全 |
研究概要 |
本研究は、糖尿病性腎症の透析患者のフットケアに関する基盤研究として、1.透析が糖尿病性腎症患者の下肢皮膚血流に及ぼす影響を明らかにすること、2.透析時下肢末梢血管の循環を促進し、積極的に足病変進行を抑え、下肢切断の予防につながるケアを開発することが目的である。 1について、糖尿病性腎症透析患者14名(以下、DM群と略す)と慢性糸球体腎炎透析患者14名(以下、非DM群と略す)の透析除水による下肢循環への影響を検討するために、透析時4時間の下肢皮膚血流を測定し、比較した。 両下肢皮膚血流変化率に反復測定による一元配置の分散分析を行った結果、DM群の左下肢皮膚血流変化率(P<0.001)、非DM群の右下肢皮膚血流変化率(P<0.001)、左下肢皮膚血流変化率(P<0.0001)に有意差がみられ、両群ともに透析進行に伴う下肢血流低下が見られる影響が示唆された。また、糖尿病の有無と透析経過時間ごとの両下肢皮膚血流変化率に二元配置分散分析を行った結果、左下肢皮膚血流変化率では群の主効果(P<0.01)、透析経過時間の主効果(P<0.001)、交互作用(P<0.01)に有意差があり、DM群は非DM群より左下肢皮膚血流が低下することが、示唆された。 以上の結果を踏まえ、透析は除水によって下肢末梢血管を収縮し、透析時間が進むにつれて下肢皮膚血流が低下すること、DM群は非DM群より、透析進行にともなう下肢皮膚血流がより低下しやすいことが示唆され、透析終了後早期に下肢末梢血管収縮を緩和する必要があると考えられた。 2では、現在糖尿病の皮膚潰瘍の治療に使用されている高濃度の遊離炭酸に注目し、炭酸入浴剤を用いて、高濃度の遊離炭酸を発生させる新しい足浴方法(以下、炭酸足浴と略す)を開発した。糖尿病性腎症透析患者の透析時にこの炭酸足浴を行い、下肢の循環改善に対する有効性を検討した。DM群12名に炭酸足浴を実施し、下肢皮膚血流変化率の増加は見られたが、統計による有意差は示されなかった。
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