研究課題/領域番号 |
12680032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
渡部 和彦 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20057699)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 高齢者 / 歩行 / 意識 / トレーニング / 意識歩行 / バランス |
研究概要 |
1 平成13年度は、東広島市主催の、「生きがい健康体育大学」において高齢者を対象として、ウォーキングの講習を行った。その中で、足底圧の意識歩行の意義を確認するために実践指導に取り入れた。高齢者の歩行運動機能の向上の方法として、歩行運動中に足底圧を感じながら、床面に対して蹴りだしを意識するこの方法は、参加者からは床面からの圧力を意識した歩行が可能であることを確認できた。そこで、この歩行運動について客観的な証明を行うために歩行中の足圧分布の検証を行った。すなわち、意識的な蹴りだしの効果が、足底圧の変化としてどの程度証明できるかを検討することと、それがどの程度歩行運動能力の向上に寄与できるかについて検証した。 2 いかなる歩行条件が最も適当であるかを検証することにした。すなわち、平地での歩行、坂を上る条件の歩行(トレッドミルの歩行路を傾斜させた)、階段を上る条件での歩行運動を取り上げた。被検者は、大学生および高齢者を対象とした。その結果、いずれの被検者においても蹴りだしを意識させた歩行では、平地における条件よりも、坂を上る条件と階段を上る条件の方が意識をしやすいということが内省報告として確認された。このことを裏付けるように、パロテックシステムの解析装置による足底圧分布の解析結果では、坂を上る条件および階段を上る条件の方が明確な加圧の増加の結果が得られた。平地条件では、垂直方向(Z軸)の加圧はそれほど変化が認められなかったが、蹴りだしを意識した歩行では、水平後方(Y軸)への加圧の増加が認められた。 3 高齢者の歩行運動機能の向上のためには、歩行運動そのものを改善、工夫することによって達成させたいという基本的な考え方は、平地歩行よりもむしろ坂道や階段を上る条件において意識的に蹴りだしを強調することが効果的であることが明らかとなった。
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