研究課題/領域番号 |
12680102
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学一般(含衣・住環境)
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
田中 勝 山梨大学, 教育人間科学部, 助教授 (70202174)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 民家再生 / 環境共生 / 生活文化 / 住教育 / 住宅の地方性 / 住文化 / 住まいづくり / 住まいの地域性・地方性 / 地域性・地方性 / 住宅マスタープラン / 住まい・まちづくり |
研究概要 |
近年、民家の再生は、良好な住環境形成および地球環境保全の観点から注目を集めている。本研究は歴史や気候風土の中で育まれてきた地域の住まいづくりの伝統や生活文化を再評価するため、民家再生の全体像を入居者の立場から明らかにしたものである。わが国における民家再生の実態は実に多様である。本研究では山梨県を含む全国の再生民家居住者を対象としたアンケート調査と民家再生を手がけた設計事務所・工務店へのヒアリング調査を実施し、民家再生の動機・プロセス、情報収集活動、設計・工事内容、民家再生の評価、再生前後の住まい方の変容等を把握した。これより以下の点が明らかとなった。1.長年住み慣れてきた住宅や地域に対する愛着、伝統へのこだわりが民家再生のきっかけとなっている。2.民家再生に関する情報は雑誌やテレビなどのメディアから入手しているが、建築家の説得による場合も多い。3.民家再生は、現代の技術をもって古い住宅の問題点を解消しつつ、現代のライフスタイルやニーズにあった魅力的な住空間を提案している。4.住宅建設の工業化・標準化が進む中で、民家再生の現代的意義は自然環境と調和した住まいづくりの方法や知恵を見直し、生活文化として伝承していくことにある。5.民家再生に対する施主の満足度は高いが、施主と建築家の間で民家再生に対する考え方のコンセンサスが得られない場合にはトラブルになりやすい。6.民家再生の建設コストを抑制するための助成制度の充実や民家再生に関する情報のネットワーク化が今後の課題である。7.地域に根ざした住まいづくりのためには学校教育における住教育の充実が重要である。本研究では教材として民家再生のペーパークラフトを試作するとともに、民家を活用した授業実践例を紹介した。8.今後は再生前後の住まい方の詳細分析や、地域に根ざした住まいづくりに対する自治体の取り組みについての調査が必要である.
|