研究課題/領域番号 |
12680121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学一般(含衣・住環境)
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研究機関 | 田園調布学園大学 (2002) 静岡県立大学短期大学部 (2000-2001) |
研究代表者 |
佐藤 宏子 田園調布学園大学, 人間福祉学部, 教授 (60165818)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 中年世代 / 老親扶養意識 / 老後意識 / 老後生活 / 扶養意識 / 有配偶女性 / 老親扶養組織 / 扶養意志 / 介護 |
研究概要 |
中年世代は、定年退職後の親を持ち、老親扶養が現実的な問題になっていると共に、自分自身が将来、どのような老後生活、扶養形態をとるべきかを考え始めている年齢層である。本研究では静岡市に居住する40〜55歳の中高年有配偶女性に対して「中年世代の老親扶養と老後生活に関する調査」を実施し、老親扶養規範意識、老親扶養や介護の実態、老親に対する扶養意志、対象者自身の老後生活に関する意識を明らかにすることを目的とした。昨年度までに老親扶養規範意識、相続に関する意識、老親の生活実態や老親に対する扶養意志について分析した。そこで、研究期間最終年である本年度は、中年世代の有配偶女性が自分自身の老後生活に対してどのような希望を持っているかを分析、考察し、研究結果をまとめた。 今回の静岡市調査からは、中年世代の希望する老後生活には、子どもとの居住形態、経済生活、生活分離のいずれの側面においても、子どもに頼らない自立の姿勢が強く認められた。すなわち、中年世代は現在、自分自身が親に対して行っている「長男中心」「長男任せ」の老親扶養とは異なる老後生活を希望している。中年世代の老後意識の特徴として、まず第1に、従来の部分的な居住空間の分離、家計や食事の部分的分離という「同居分離型」から、「分離した生活の中で特定部分を共有する」という「分離共有型」へと変化している点、第2に、対象者のほぼ全員が健康状態の如何を問わず、生涯にわたって経済的自立を望んでいる点、第3に、中年世代が介護を期待している子どもは「長男の嫁」から「夫」や「娘」へとシフトしており、「長男の嫁」の希望者は非常に低率(0.5%)である点が指摘できる。中年世代の希望するライフスタイルを実現するためには、住宅事情や経済的条件、社会保障制度を一層整備すると共に、質の高い福祉サービスを量的にも充足していくことが不可欠である。
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