研究課題/領域番号 |
12680143
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
山下 かなへ 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (40080113)
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研究分担者 |
田中 愼 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター, 共同利用室長
池田 彩子 椙山女学園大学, 生活科学部, 助手 (80308808)
田中 慎 国立療養所中部病院, 長寿医療研究センター, 共同利用室長
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ゴマ / ゴマリグナン / α-トコフェロール / 脳の老化 / ラット / SAMP8 / 過酸化脂質 / 学習試験 |
研究概要 |
近年、高濃度のビタミンE(VE)投与によってアルツハイマー病(AP)型痴呆症の改善やβアミロイド(Aβ)注入ラットの学習障害がVE投与で改善されたという報告もある。当研究室では、ラットにゴマとα-Tocを同時摂取させると肝臓、腎臓脳および血漿中のα-Toc濃度が上昇することを見いだしている。申請者らは、ゴマの脳中α-Toc濃度上昇作用に着目しADなど老化に伴う脳の機能低下予防にゴマ摂取が有効であるかを、脳中α-Toc濃度および学習能力を調べることにより検討した。 方法としては、実験1では、α-Toc 50mg/kg食、α-Toc 500mg/kg食、α-Toc 50mg/kg+ゴマ200g/kg食で8週間飼育後、大脳、小脳、脳幹、海馬および肝臓のVE濃度を測定した。実験2では、4-Toc群とα-Toc+ゴマ群の2群にAβ注入手術を行い、放射状迷路を用いた学習実験を行うと同時に脳各部位のVE濃度とTBARS濃度を測定した。実験3、4では、学習記憶障害を示す老化促進モデルマウス(SAM)P8を用いて、α-Toc群とα-Toc+ゴマ群につき、受動的回避学習試験と脳各部位のE濃度を測定した。 その結果、実験1では、脳各部位のα-Toc濃度は、α-Toc500群よりα-Toc50+ゴマ群で有意に高いことが分かった。実験2では、Aβ注入で学習能力低下が認められなかったので、ゴマの効果を明らかにすることは出来なかった。また、SAMP8でも、ゴマ摂取の学習能力に及ぼす影響を明らかにできなかった。しかし、ゴマ摂取で脳中α-Toc濃度が上昇し、大脳TBARS濃度の減少が確認された。今回、ゴマ摂取で学習試験では有意な結果は得られなかつたが、脳中TBARS濃度の有意な低下が見られたので、老化に伴う脳の機能低下予防に有効であると推測した。
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