研究課題/領域番号 |
12680184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
岡崎 宏光 熊本大学, 教育学部, 助教授 (70093995)
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研究分担者 |
山本 信也 熊本大学, 教育学部, 教授 (20145402)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 初等幾何 / 証明問題 / 推論規則 / 自動証明 / 初等幾何定理 |
研究概要 |
初等幾何定理(証明問題)をコンピュータで大量生産するプログラムは一応完成させてある。利用価値のある証明問題を作るために、幾何公理に相当する「証明の根拠となる事柄」を作成することが本研究期間の重要目的であった。現在の教科書に明示されている「証明の根拠となる事柄」はわずかであるが、実際はもっと多くの事柄が暗黙のうちに使われている。そのため実際の授業を観察し、生徒の発言や記述から証明の根拠となる事柄を抽出することと、明治・大正時代の旧制中学の幾何教科書から公理に相当する命題を抽出することを行った。授業中の発言からは、「折り返してできた角は元の角と等しい」というように、操作活動から生じる「証明の根拠となる事柄」が存在することを確認した。また大正期の教科書から多くの公理相当命題を抽出した。それらも実体験や操作活動から得るという方法を用いており、現在の中学校の教科書の「証明の根拠となる事柄」にはないものが存在した。その典型例は直線に向きを付け、例えば「平行線は同じ向きである」と述べることである。コンピュータによる幾何証明を試みるとき、図から得られる情報をどのように表現するかが非常に難しい。現在のところ教育的に使える自動証明が得られてはいない理由の1つである。そのため本研究でも、図の代わりの表現には注意を払っている。これらにより証明の根拠となる命題を五十個以上作ることができた。なお、これまでの大量生産した証明問題を使って実際に中学校3年生に幾何証明の授業も行った。
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