研究概要 |
岩崎および田中・ラウアは、平成12年度に行った研究を通じ、Baldegger, M/Mueller, M./Schneider,G/Naef, A.(1980):Kontakutschwelle Deutsch als Fremdsprache.およびVan Ek, J.A./Trim, J.L.M.(1990):Threshold 90.における言語機能の概念に基づくドイツ語および英語のコミュニカティブテストをそれぞれ開発した。平成13年度は、これらを自動採点型オンラインの形で提供するためのシステム開発に取り組み、上記のコミュニカティブテストのほかに、田中・ラウアらが別途に開発した2種類の英語文法能力診断テストとあわせて、計4つのオンラインテストをWWW上で提供した(http://flare.media.hiroshima-u.ac.jp)。なお、特に、英語能力診断テストは、すでに他大学での英語授業の能力別クラス編成基準として採用された実績がある。また、平成13年度から広島大学で始まった英語学習相談などの際にも利用されている。 岩崎は、さらに、こうしたオンラインテストをWWW上で大規模かつ効果的に実施するために必要な問題作成・配信システムをCGIを使って開発した。その特徴は、以下のものである。 1)解答欄が2個ありその両方が合っていてはじめて正解となるようないわゆる非連続構成素を含む問題など、複数の出題形式に対応した間題作成ができる、 2)ワープロを使うのと同じ感覚で、問題データをWWW経由で1題ずつ登録することも可能であり、また、Excelなどの表計算ソフトであらかじめ作った複数の問題データをサーバー上に一挙に送ることもできる、 3)学習者は、データベースから自分が選んだ学習事項を含む指定した問題数のオンライン問題をいわばオーダーメードで作り、取り組むことができる(Exercise on Demand)。現在、これを利用した大規模なドイツ語オンライン問題データベースを作成中である。
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