研究課題/領域番号 |
12680328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
馬場 敬信 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70092616)
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研究分担者 |
吉永 努 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 助教授 (60210738)
大津 金光 宇都宮大学, 工学部, 助手 (00292574)
横田 隆史 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (90334078)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 並列分散処理 / メッセージ通信 / 受信予測 / 投機的処理 / MPI / システムオンチップ / 投機実行 / マルチスレッド処理 / ネットワークルータ / 並列処理 / 計算機システム構成 |
研究概要 |
平成12〜13年度の研究成果を以下に要約する。 (1)汎用プラットフォーム上でのメッセージ系列の取得・分析 汎用的な環境における評価として、Message Passing Interface(MPI)ライブラリを使用して記述されたNAS Parallel Benchmark(NPB)プログラムを用い、そのメッセージ発生系列やメッセージ内容を詳細に分析した。それらの結果から、MPI関数の発生系列や、その内容について、規則性がみられることを明らかにした。さらに、MPIライブラリを変更することによって、メッセージ受信関数における受信処理の中断時から、実際にメッセージが到着するまでの「アイドル時間」を実測した。 (2)予測アルゴリズムの設計・開発 (1)の結果を基に、我々がこれまでに提案している「受信メッセージ予測法」に対するメッセージの予測アルゴリズムを提案した。具体的には、直前予測アルゴリズム、マルコフ連鎖アルゴリズム、および線形予測アルゴリズムとその誤差を用いたメッセージ予測アルゴリズムが挙げられる。一方、(1)で計測したアイドル時間の長さの系列を基に、アイドル時間の長さを予測し、予測アルゴリズムをそのアイドル時間長に応じて変更させるための手法を提案し、予備評価を行った。 (3)予測アルゴリズムの実装 (2)で挙げた各予測アルゴリズムを、WSクラスタおよびSun Enterprise3500上のMPIライブラリに対して実装し、その予測成功率や速度向上率などの初期評価を行った。 (4)実装した予測アルゴリズムを用いた評価 予測アルゴリズムを実装した後、NAS Parallel Benchmark(NPB)プログラムを用いた性能評価を行った。この結果、最大で6.8%の性能向上を達成できることが判明し、本提案手法の有効性を確認した。 また、MPIライブラリに対して「動的予測アルゴリズム切り替え手法」及び「実行プロファイルに基づく静的な予測アルゴリズム選択手法」を導入した効果について実験的に明らかにした。
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