研究課題/領域番号 |
12680419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
高良 富夫 琉球大学, 工学部, 教授 (70163326)
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研究分担者 |
大石 節 名桜大学, 国際学部, 講師 (60290665)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 古典琉球語 / 音声合成 / おもろそうし / 歌唱 |
研究概要 |
琉球方言は、言語学上、日本語の中で特異な位置を占める。これを研究することにより、他の方言にはない特別の視点から日本語を眺めることができるので、日本語の研究に大きく寄与することができる。 そこで我々は、ディジタル音声処理の手法により、音声を人工的に合成し、琉球方言の音声を高精度に分析した。さらに、琉球方言の中の多様な各方言を合成することができる汎用音声合成ンステムを開発し、多様な方言の高精度分析を可能にした。 しかし、この汎用音声合成システムは、時間的な広がりに関しては限界があった。すなわち、このままでは古典琉球語の音声は合成できない。沖縄には「おもろそうし」のように古典琉球語でつづられた詩歌があり、しかもその一部は歌唱が伝承されている。琉球方言を含む日本語の研究を、空間的だけでなく時間的にもさらに広げるためには、これら古典琉球語の研究が不可欠である。 そこで本研究では、古典琉球語で書かれたテキストから音声を合成するシステムを開発した。このシステムにより、古典琉球語をモデル構成論的に研究することができる。「おもろそうし」の伝承された謡曲の楽譜を分析し、その特徴をマルコフモデルで表し、「おもろそうし」のテキストから歌唱音声を自動的に生成するするシステムを構成した。実験の結果、伝承された謡曲は、このシステムにより70%の精度で正しく再現することができた。よって、古典琉球語の音声に関する法則性が、この精度で明らかになったといえる。伝承されていない謡曲も、この精度で歌唱できるといえる。
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