研究概要 |
原子力プラント、発変電所、駐車場などの屋外の施設や屋内の重要施設では、24時間の監視が要求される場合がある。現状では、ビテオカメラの映像を監視員がテレビモニターを目視することよるチェックが普通であるが、こういった業務は肉体的な疲労と精神的なストレスを伴う。本研究では、このような監視業務を支援するシステムに関する研究を実施した。具体的には以下の研究を行った. 1.パンチルトカメラにおいて,カメラ旋回中においても背景/フレーム間差分塗を利用するために,円筒面への投影画像を作成し,その画像における複数のテンプレートマッチングの結果を多数決にかけることで背景の移動量を推定し,補正することで差分法を利用できるようにするアルゴリズムを開発した. 2.PMD木というデータ構造を用いることで,監視対象において生じる時空間イベントを効率よく記録/検索することを提案し,その実相の性能評価を行った. 3.監視対象の施設を高い臨場感で再現するために,ウオークスルー可能な写真を用いた仮想3次元環境を構築する手法と,写真画質で変形可能な仮想オブジェクトを構築する手法について研究した. 4.時空間におけるイベントのパターンを学習,分類するために,位置情報を加えたグラフ表現を提案し,そのグラフデータの表現と検索方式,また,学習アルゴリズムを開発するためのパターンの抽出に関する研究を実施した.
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