研究課題/領域番号 |
12680479
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
多幾山 憲 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40112180)
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研究分担者 |
尾田 年充 広島国際学院大学, 工学部, 教授 (60034550)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | プラズマ診断 / 電場計測 / レーザー誘起蛍光法 / シュタルク効果 / 電気四極子遷移 / 量子干渉 / 円偏光 |
研究概要 |
磁場中プラズマでは、シュタルク効果により誘起される電気双極子と電気四極子遷移間の干渉効果を利用することによって、プラズマ粒子によるミクロスコピックな電場とマクロスコピックな電場とを明確に分離し、かつ高い感度で測定できる可能性がある。本研究の目的は、この原理の検証と超高感度電場計測法の確立である。 レーザー励起過程に干渉効果が存在する場合に形成される上準位の磁気副準位間の分布を理論的に求め、自然放射遷移による蛍光の円偏光度の電場依存性を計算した。具体的にはヘリウム準安定原子2^1Sを励起状態4^1Dに励起後、2^1pへ放射遷移する場合について計算した。その結果、従来の直線偏光度によるものより一桁電場検出感度が高いことが示された(検出下限10V/cm)。 円筒型ホローカソード放電プラズマ装置および円偏光成分同時検出光学系を用いて、シース電場に直交した磁場(60G)を印加したプラズマからのレーザー誘起蛍光の円偏光度を磁場方向から観測した。シース即ちマクロスコピックな電場が存在する場所では蛍光は非常に強く偏光している(偏光度0.75)ことが見出されたが、負グロー部においては、測定誤差の範囲内で偏光は認められなかった。 シース部で観測された偏光度と理論的に得られた値とが良い一致を示すことから、観測された円偏光度はシュタルクー電気四極子干渉によること、さらに、この方法を用いると磁場に直交するミクロスコピック電場を選択的に検出できることが実証された。今後の課題として、10^<12>cm^<-3>以上の電子密度が期待できるペニング放電プラズマにこの方法を適用し、ミクロスコピック電場の計測を試みる。
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