研究概要 |
1.分極ドリフトによる新ポテンシャルの指摘 デバイ・ヒュッケル理論とは独立な新ポテンシャルを見出した。外磁場中の修正イオン音波の場合には分散はイオンの分極ドリフトから発生するので電荷中和によるデバイポテンシャルとは別の静電ポテンシャルが存在する事を指摘した[Phys.Letters 291A,413(2001),P.K.Shukla, M.Nambu and M.Salimullah]。 2.空間的に不均一な媒質中のウエイク・ポテンシャルの構造 不均一媒質中の固有モードである静電的ドリフト波動に伴う引力ポテンシャル構造を研究し、弱磁場の場合にウエイク力が強い事が分かった。更に、中性粒子との衝突過程が引力構造の崩壊に寄与することを指摘した。これらの結果はJ.Phys.Soc.Japan 69,1688(2000),M.Salimullah and M.Nambuに発表した。 3.引力構造に対する外磁場効果 静電的イオンサイクロトロン波動に伴うウエイクポテンシャルを求め外磁場の存在が引力構造を弱める作用があることを指摘した。特に、外磁場がシース面に平行、並びに垂直な場合を研究し、双方とも特にマッハ数が1に近い場合はその傾向が顕著であることが分かった。従って、イオン流速がイオン音破の音速に近くなるとウエイクポテンシャルが弱まることが予想される。この結果はPhys.Rev.63E,056403(2001)M.Nambu, M.Salimullah and R.Binghamに発表した。
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