研究課題/領域番号 |
12680547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
鈴木 啓司 長崎大学, 薬学部, 助手 (00196809)
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研究分担者 |
渡邉 正己 長崎大学, 薬学部, 教授 (20111768)
児玉 靖司 長崎大学, 薬学部, 助教授 (00195744)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | BRCA1 / ATM / 放射線 / wortmannin |
研究概要 |
今年度は以下の知見を新たに得た。 1.BRCA1蛋白質は非照射細胞では核内で比較的大きな斑点状の存在形態(フォーカス形成)を示すが、放射線照射後はRAD50やNBS1のフォーカス形成と同じ時間経過で異なった形態のフォーカスを形成することを明らかにした。BRCA1蛋白質を欠くHCC1937細胞では、放射線照射後のp53蛋白質のリン酸化が正常細胞の場合と比較して弱いことから、非照射時に存在するBRCA1蛋白質のフォーカスは、ATM蛋白質によるBRCA1蛋白質やP53蛋白質などの下流の蛋白質のリン酸化に重要であることを示した。 2.多重蛍光免疫染色法を用いた検討から、放射線照射後にフォーカスを形成したBRCA1蛋白質はDNA組換え修復に関与するRAD50/MRE11/NBS1複合体と共存すると同時に、γ-チューブリンの蛍光で検出される中心体に局在することを見いだした。BRCA1蛋白質を持たないHCC1937細胞では放射線照射後に中心体の異常を高頻度に誘導することから、中心体へのBRCA1蛋白質の局在は放射線照射後の中心体安定性に何らかの役割を果たしていることを示唆した。中心体の不安定性化は染色体数の数的アンバランスの原因になることから、ATMによるBRCA1蛋白質のリン酸化が、中心体安定性を維持することによってゲノムの安定性を維持している可能性を示した。
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