研究課題/領域番号 |
12680611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 九州大学 (2001) 大阪大学 (2000) |
研究代表者 |
角田 佳充 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (00314360)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ヘパラン硫酸 / スルホトランスフェラーゼ / X線結晶構造解析 / 硫酸転移反応 / 基質特異性 |
研究概要 |
ヘパラン硫酸は細胞表面に存在して、細胞増殖因子、酵素、プロテアーゼインヒビターなどさまざまな生理活性タンパク質と結合しその活性制御に関わる一方、細胞外マトリックス中にも存在して、細胞の係留、生理活性タンパク質の保持、物質透過の制御などの機能にも関与し、重要な役割を果たしていることが知られている。このヘパラン硫酸分子を作り出すメカニズムの解明は、その生理的役割を理解する上で必須の課題である。特に、硫酸基の割合とその位置が、多様な生理的な役割を決めており、硫酸基転移の制御こそがヘパラン硫酸の機能制御の役割を担っている。そこで、この反応を担っている酵素の内の一つ、ヘパラン硫酸Nスルホトランスフェラーゼの反応機構と基質特異性のメカニズムを明らかにすることを、本研究の目的とした。 ヘパラン硫酸Nスルホトランスフェラーゼと硫酸基ドナーであるPAPSとの複合体結晶構造を決定した。この立体構造によって、Lys614、Glu642、Lys676、Lys833が硫酸転移反応に関わると考えられた。また硫酸基とGlu642の両方と相互作用できる位置に水分子が確認され、Glu642が脱アセチル化された基質のN位のアミノ基からプロトンを引き抜く触媒塩基の働きをしていると考えられた。また、ブリッジ酸素原子とLys614、Lys833は相互作用し、プロトンを与える触媒酸の役割をし、この硫酸転移反応を円滑に進めているのではないかと考えられた。
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