研究課題/領域番号 |
12680618
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
志村 清仁 帝京大学, 薬学部, 助教授 (30130008)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 組換え抗体 / 電荷 / 等電点 / 脱アミド反応 / 蛍光標識 / キャピラリー等電点電気泳動 / 部位指定変異 |
研究概要 |
1 タンパク質中のアスパラギン残基の脱アミド反応は、隣接するアミノ酸残基の影響を受けることが知られており、セリン、グリシンなどの特定のアミノ酸がN末側あるいはC末側に位置すると、加速されるといわれている。抗α_1-アンチトリブシンマウスモノクローン抗体Fab'断片の大腸菌発現系を用い、脱アミド反応を起こしやすいと考えられる、アスパラギンおよびグルタミンについて、一カ所ずつセリンに変異させた変異体6種を確立した。 2 各変異体ならびに野生型のFab'断片を調製し、ヒンジ部位の1残基のシステインをテトラメチルローダミンで標識した。スラブゲル等電点電気泳動により、主ピークを約99%の純度に精製した。 3 6種の変異体ならびに野生型標識Fab'を、pH7.5、37℃で15時間、ならびに30時間インキュベートした後、自家製の蛍光検出キャピラリー等電点電気泳動装置を用い、ピークの不均一化の程度を調べた。野生型では、元のピーク(pI 5.59)の醸性側にpI 5.42のピークが現れ、さらにインキュベーション時間の延長とともにpI 5.37のピークが出現した。元のピークの全体に占める割合を求め、この減少速度から不均一化反応の速度を求めた。6種の変異体の内4種では、野生型の不均一化速度とくらべて、10%以内の変化しか見られなかったが、2種では野生型の35%および約70%まで不均一化の速度が低下していた。この結果から、マウスIgGl Fab'の電荷不均一化の主要な原因はアスパラギン残基の脱アミド反応であり、その位置はγ鎖の135番目(Kabat)とカッパー鎖の157番目(Kabat)であることが明らかになった。 4 主要な脱アミド部位のアスパラギンを2カ所セリンに変異させた、二重変異体を作成した。この二重変異体では、不均一化速度は野生型の8%にまで低下していた。この改変体は、電荷的に不均一化しにくいアフィニティープローブの作成に有用と考えられる。 5 アスパラギンの脱アミド反応が特定の部位で起こることを明らかにし、その速度についての定量的知見を得た。現在、さらに立体構造と脱アミド反応速度の関係を調査中である。
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