研究課題/領域番号 |
12680636
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中西 宏之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80314318)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 細胞接着 / 細胞運動 / Nectin-Afadin系 / Cadherin-Catenin系 / JAM-ZO-1系 / Frabin / Cdc42低分子量G蛋白質 / Rac低分子量G蛋白質 / F-アクチン結合蛋白質 / Nectin-Afadin-Ponsin系 / ZO-1 |
研究概要 |
私共は、新しい細胞間接着機構であるNectin-Afadin系と、新しい細胞運動の制御機構であるFrabin-Cdc42系を見出している。Nectin-Afadin系は、免疫グロブリン様接着分子Nectinとそれをアクチン細胞骨格に連結させるF-アクチン結合蛋白質Afadinから構成され、上皮細胞のアドヘレンスジャンクションとタイトジャンクションの形成を制御している。FrabinはF-アクチン結合蛋白質であり、かつCdc42低分子量G蛋白質の特異的活性化因子である。本研究では、Nectin-Afadin系とFrabin-Cdc42系の機能と作用機構を明らかにすることを目的としており、2年間の研究期間において以下の成果を得た。 1.Nectin-Afadin系の機能と作用機構上皮細胞において、Nectin-Afadin系がCadherin-Catenin系と、タイトジャンクションの細胞間接着機構であるJAM-ZO-1系を細胞間接着部位に.リクルートすることを明らかにした。一方、上皮細胞以外では、Nectin-Afadin系が神経シナプスに局在し、Cadherin-Catenin系と協調してシナプスの形成を制御していることを見出した。また、Nectin-Afadin系が精巣におけるセルトリ細胞と精子細胞との異種細胞間の接着に関与し、精子細胞の形態形成に必須であるとを明らかにした。 2.Frabin-Cdc42系による細胞運動の制御機構Frabinが特定のアクチン構造物と膜構造物を認識し、これらの構造物に直接作用するとともに、その近傍でCdc42のみならずRac低分子量G蛋白質も間接的に活性化することによって、細胞運動を制御していることを明らかにした。また、Frabinのアクチン構造物への作用とCdc42活性化作用が協調的に機能することを見出した。 このように、本研究は予想以上に進展し、当初の目的をほぼ達成することができた。
|