研究課題/領域番号 |
12680652
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
道川 貴章 東京大学, 医科学研究所, 助手 (90282516)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | イノシトール3リン酸 / セカンドメッセンジャー / カルシウム / イオンチャネル / カルモデュリン / カルモジュリン / DT-40 / B細胞抗原受容体 |
研究概要 |
細胞外刺激により産生されるセカンドメッセンジャーであるイノシトール3リン酸(inositol 1,4,5-trisphosphate : IP_3)は、細胞内Ca^<2+>ストア上のIP_3受容体(IP_3R)に結合して開口させることにより細胞質中にCa^<2+>を放出させる。本研究では、ニワトリB細胞由来のDT40細胞の内在する3種類すべてのIP_3R遺伝子をノックアウトしたR23-11細胞を用いることで、変異を加えたIP_3Rのチャネル活性の測定が可能となる実験系の構築を試みた。マウスタイプ1IP_3RのcDNAをR23-11細胞に導入し、140株以上の細胞をスクリーニングすることによりさまざまな発現量を持つ11種類の安定変異株(KMN細胞)を樹立した。蛍光免疫組織、および免疫電子顕微鏡観察により、外来性に発現したIP_3RはR23-11細胞の小胞体上に局在していることが明らかとなった。R23-11細胞は細胞膜上にB細胞抗原レセプター(BCR)を持ち、BCRの活性化により細胞内のIP_3産生が起き、小胞体からCa^<2+>放出が引き起こされる。マウスタイプ1 IP3Rを発現させたKMN細胞株に抗BCR抗体を添加したところ、DT40と同様に細胞内Ca^<2+>濃度の上昇が観察され、外来性に導入したIP_3Rが正常に機能していることが確認された。また、KMN細胞の膜画分を調節し、人工脂質二重膜に再構成したところ、これまでに観察されているタイプ1 IP_3Rと同様の単一チャネルコンダクタンス、IP_3依存性、およびCa^<2+>依存性を示す単一チャネル電流が観察され、R23-11細胞を用いることで変異IP_3Rの単一チャネルレベルでの解析が可能となることが示された。
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