研究課題/領域番号 |
12680664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 倉敷芸術科学大学 |
研究代表者 |
菊地 武司 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (90195206)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | タンパク立体構造予測 / アミノ酸間平均距離統計 / 変性状態 / 有効残基間ポテンシャル / フォールディング / 残基間対相関関数 / モンテカルロシミュレーション / 実在鎖 / フォールディシグ / モンテカルロシミュレーンョン |
研究概要 |
本研究はタンパクの新しい立体構造予測法を構築するための基本的な原理を探ることを目的とする。本研究ではおおまかに二つのテーマを取り扱った。一つは、タンパク構造形成の特徴が最小フラストレーション効果によるものという前提に立ち、理想的なゼロフラストレーション系としてのスピン系の物理学を検討することによりタンパク構造形成の原理を探るものである。もう一つは、そのようにして得られたスピン系の挙動についての知見を念頭におきながら、タンパクの変性状態のシミュレーションを簡略化ポテンシャルに基づいて行い、残基対の相関を検討することにより、タンパク構造形成の具体的な機構を探り、さらにタンパク立体構造予測への応用の可能性を検討するものである。本研究により、(1)ゼロフラストレーションスピン系においては、構造形成における転移温度において弱く全体に広がった対相関が重要である。(2)全体に広がった対相関はある特定のモードに運動が集中していることに対応する。(3)実際のタンパクシミュレーションでは天然構造に対応する残基対相関がある温度領域において重要となる。(4)この残基対相関は特定モードの運動と思われ、天然構造のコンタクトに対応する残基対相関が特に強いことが見られる。という知見が得られた。このことは、変性状態においてある温度条件においては天然構造へ転移する可能性を強く示唆しており、タンパク立体構造予測法の確立が可能であると大いに期待される。
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