研究課題/領域番号 |
12680720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
秦野 修 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40164850)
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研究分担者 |
芳賀 敏実 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20192263)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | Ad4BP / SF-1 / Pref-1 / WT1 / Emx2 / 副腎皮質原基 / 生殖腺原基 / 発生分化 / 形態形成 / 副腎皮質 / 生殖腺 / 器官形成 / As4BP / WT-1 / 胚発生 |
研究概要 |
著者はステロイドホルモン合成酵素の共通転写因子Ad4BP/SF-1の発現解析より、副腎皮質原基と生殖腺原基が共に由来する共通原基を見い出した。本研究は、この共通原基の分化を制御する因子群を見い出し、それら因子の役割を解明することを目的として行ない、Pref-1/ZOG, WT1,Emx2,Ad4BP/SF-1が共通原基の分化を制御する因子であることが示唆される結果を得た。Pref-1は脂肪前駆細胞の分化抑制機能をもつが、発生過程の副腎皮質形成期と再生副腎形成過程の発現解析および遺伝子転写調節領域の解析を行ない、副腎皮質前駆細胞においても組織を未分化な状態に維持する分化抑制機能をもつことが示唆された。又、生殖腺形成に必須の転写因子WT1の共通原基の分化時期における発現とPref-1発現との相互関連およびin vitroにおいてWT1がPref-1プロモーターに結合しPref-1遺伝子を転写抑制することから、WT1とPref-1発現の相互関連が副腎皮質-生殖腺の共通原基から生殖腺原基への分化に重要であることが示唆された。一方、転写因子Emx2はノックアウトマウスの解析より生殖腺形成に必須であるが副腎の形成には影響を及ぼさず、共通原基の分化に異なる役割をもつことが示唆される。又、Emx2は脳の海馬領域や間脳の形成にも関与することが明らかになりつつある。成体の脳は再生能力に極めて乏しいが、虚血によっておこるマウス海馬の神経細胞死が長期には海馬近傍に存在する神経祖先細胞により再生され得ることが、BrdUを用いた分裂細胞の解析とEmx2を含む神経細胞マーカーの2重標識法によって示された。今後は、Emx2の発現とPref-1,WT1,Ad4BP/SF-1発現との関連が副腎皮質-生殖腺の共通原基の分化に及ぼす役割と分子機構について調べていきたい。
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