研究課題/領域番号 |
12680811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
岡本 宗裕 鳥取大学, 農学部, 助教授 (70177096)
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研究分担者 |
伊藤 亮 旭川医科大学, 医学部, 教授 (70054020)
柴原 壽行 鳥取大学, 医学部, 助教授 (70116937)
巌城 隆 鳥取大学, 医学部, 教務職員 (70263473)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ネコ条虫 / ライブラリーワクチン / ラット / 防御抗原遺伝子 / 感染防御 / Taenia科条虫 / テニア科条虫 / ネコ系虫 / 防御、抗原遺伝子 |
研究概要 |
抗原遺伝子を組み込んだ真核細胞用発現ベクターDNAを直接生体内に注入することによりその抗原遺伝子産物に対する免疫応答を成立させるDNAワクチンは、次世代のワクチンとして期待されている。この発展型として、ライブラリーワクチン、すなわち真核細胞発現プラスミドベクターを用いて作成したゲノムライブラリーを直接注射する方法が考案され、実際にワクチン効果が認められたという報告もなされている。 一方、嚢虫症は公衆衛生上きわめて重要な寄生虫疾患であるが、嚢虫症対するワクチンの開発は、国内外ともほとんど実施されていない。本研究は、ラット-ネコ条虫のモデル系とライブラリーワクチンの手法を用いて、嚢虫感染に対する防御抗原を検索し、DNAワクチンを開発することを目的とし、以下の手順で実験を実施した。 まずネコ条虫の成虫よりmRNAを抽出しライブラリーを作成した。およそ4,000クローンについてインサートを調べたところ、約40%のクローンでcDNA断片の挿入がみられた。一部のインサートについて塩基配列を決定し、BLAST searchを実施したところ、調べたインサートの30%以上がミトコンドリアの配列であった。その他、核のrRNA遺伝子が8.2%、未知の配列が61.2%であった。 作成したライブラリーワクチンをマウスに投与し、特異抗体の検出を試みた。数回の免疫の後、ウェスタンブロットによる特異抗体の検出を試みたところ、微弱ではあるが抗体の産生を確認することができた。投与したプラスミドはマウス細胞内で蛋白を精製し、免疫原を提供したものと考えられる。この結果は、本法によるワクチンの開発の可能性を示唆するものと思われた。
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