研究課題/領域番号 |
12680848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 湘南工科大学 |
研究代表者 |
山下 明泰 湘南工科大学, 工学部, 助教授 (30239959)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 拡散 / 濾過 / 血液浄化 / 血液透析 / 腹膜透析 / ゲル |
研究概要 |
全世界の末期腎不全のために加療中の患者数はおよそ100万人と推定されるが、そのうちわが国には20万人の患者がいる。代表的な治療の1つである血液透析法は1回5時間の治療を週3回病医院で受けなければならないため、患者のQOLは決して高くない。また、月に1〜2回程度の通院で済む腹膜透析法は、QOLが高い治療法といわれているが、5年以上の長期治療により種々の合併症を併発することから、世界的に患者数は激減している。本研究の目的は血液透析膜と治療に必要な透析液とをゲルを用いて一体化することで、携帯が可能な血液浄化システムを構築することである。ゲル内に分散させた吸着体は、拡散除去された溶質を吸着または分解してゲル内を長期間低濃度に保つために二次的に作用する。平成12年度に行った水溶液系実験で、本モジュールの有用性は十分に確認されていたが、本年度は血液系実験で、モジュールの十分な性能を確認することができた。 また、吸着体としてはこれまでは微粉炭の流出を抑制するために、粒状の活性炭を用いてきたが、これを敢えて粉末(微粉)炭に変更することで、モジュール作製の際の重力の影響を極力排除し、均一なゲルを作製することができた。このモジュールを用いた水溶液実験の結果、粒状炭では100時間程度であったモジュールのライフタイムを、350時間まで延長することに成功した。これは体内埋め込み型血液浄化器への可能性を示唆するものといえる。長時間の検討はin vitroの血液系では評価が難しいので、今後は、動物実験で本モジュールの有用性を確認したい。
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