研究課題/領域番号 |
12680853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 大阪電気通信大学 (2002) 鈴鹿医療科学大学 (2000-2001) |
研究代表者 |
長倉 俊明 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (40288577)
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研究分担者 |
田中 里佳 鈴鹿医療科学大学, 応用工学部, 助手 (50288578)
吉野 誠司 鈴鹿医療科学大学, 応用工学部, 助教授 (90024596)
斎藤 興治 鈴鹿医療科学大学, 応用工学部, 教授 (00261040)
楠岡 英雄 大阪大学, 医学部臨床, 教授
石原 謙 愛媛大学, 医学部・医療情報部, 教授 (20304610)
桝田 晃司 愛媛大学, 医学部・医療情報部, 助手 (60283420)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 機能的組織診断法 / 3Dモード画像 / 4Dモード画像 / 動脈硬化指標 / β / 多次元情報 / IMT / 3Dモード / 4Dモード |
研究概要 |
本研究は、従来の診断法で検出できない形態変化の起こっていない動脈硬化を、非侵襲的に診断する機能的組織診断法を目的とする。そのために超高速超音波診断装置により、超音波の波長以下の分解能で頚動脈断面の断面積変化、膨張速度を計測し、トノメトリ法で画像上に、同時に描き込まれた血圧波形情報から、加齢変化を非線形粘弾性力学から動脈硬化指標化する非侵襲的動脈硬化診断システムの研究を行ってきた。 この弾性力学的変化から、高齢者と若年者の動脈壁の機能的振る舞いが違っていることを示した。さらに関心領域のみを取り出し頚動脈超音波画像を時間軸上に再配列した頚動脈断面の時間的変化を表示する時系列3Dモード画像と、この画像に血圧力情報をカラーマッピング重畳させた4Dモードで、動脈硬化の存在を動脈壁運動によって直感的に表示するシステムヘの発展を行った。これにより動脈硬化の起こった頚動脈が機能的な振る舞いが違っていることが直感的にも分かるようになり、動脈硬化のローカライズも視覚的に理解できるようになった。 さらに、この直感的方法を評価するために、従来からの弾性力学的な見地から得られた指標βや、動脈硬化を直接反映するといわれている動脈壁の内膜中膜複合体の厚さを計測したIMTと比較検討した。指標は加齢によって増加傾向があるが、βでは高齢者で大きくずれる場合がある。 一方で、現在動脈硬化の評価に広く使われているIMTは、動脈硬化の定量的診断には安定している優れた指標であるが、逆説的に考えると動脈硬化の存在は推定できるが、動脈硬化の平均的な指標にすぎない。しかも最大の問題点は、動脈硬化が進展しなければ検出できず、若年者での動脈硬化の検出感度が低い。我々の方法ならば若年者においても診断可能である。 3次元表示と数値による定量的評価の双方ができる我々の方法は、上記のように動脈硬化の平均的な振る舞いではない場合にも、原因推定も可能であるので、診断精度が向上させることが分かった。このことは本来の目的である動脈硬化の起こっていない動脈壁での動脈硬化診断の有効性を示すものである。
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