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行為の記憶における意識的な想起と無意識的な熟知性の果たす役割について

研究課題

研究課題/領域番号 12710045
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関京都光華女子大学

研究代表者

藤田 哲也  京都光華女子大学, 文学部, 助教授 (80273423)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードSPTs / EPTs / 処理水準 / Remember / Know / 潜在記憶 / 行為 / 実演効果 / 行為の記憶
研究概要

本年度は昨年度に引き続き,SPTs(subject-performed tasks;被験者実演課題)のパラダイムを用いて行為の記憶についての実験的検討を行った。今年度はEPTs(experimenter-performed tasks;実験者実演課題)について検討を行った。実験者実演課題とは,呈示された行為文の内容を実験者が実演しているところを被験者に観察して記銘してもらうという課題である。また昨年度同様,行為の記憶の測定に際しては再認判断時のRemember(思い出せる)反応とKnow(分かるだけ)反応の区分を用いて,行為の実演による記憶の優位の生起要因が,記憶検索時の意識的な想起(Remember反応により測定)と,記憶の無意識的、自動的な利用(Know反応により測定)のどちらなのかについてを確認した。さらに,学習時に呈示される行為文に対する処理水準を操作して,Remember/Knowの反応区分の妥当性の確認と,SPTs, EPTs,文条件の質的な違いについて検討を行った。処理水準は,被験者に各行為に対して,浅い処理(その行為を行う際に発生する雑音の大きさの評定)を求める条件と,深い処理(日常生活の中での使用頻度の評定)を求める深い処理条件とで操作した。
実験の結果,次のことが明らかになった。1.再認率において,行為の実演が含まれるSPTsとEPTs条件は,実演を含まない文条件よりも優位であった。2.ただし,SPTs条件では意識的な想起の指標であるRemember反応でも自動的な記憶の利用の指標であるKnow反応でも処理水準効果が見られなかったのに対し,EPTs及び文条件ではRemember反応において処理水準効果が見られたことから,SPTsとEPTsの記憶は同質のものとはいえないことが明らかになった。
以上のことから,被験者自身が行為を実演する場合と,他者の実演を観察する記憶の優位は,記憶成績の良さでは類似しているものの,それを支える検索過程は異なるということが示された。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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