研究課題/領域番号 |
12710085
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 茨城キリスト教大学短期大学部 |
研究代表者 |
篠原 桂子 (江尻 桂子) 茨城キリスト教大学短期大学部, その他部局等, 講師 (80320620)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 言語発達 / 育児語 / 母子相互作用 / 乳児 / 幼児 / 統語発達 / 語彙発達 / 言語入力 |
研究概要 |
日本語圏の母親は子どもとの会話のやりとりにおいて、育児語(例:ワンワン)を頻繁に使う。この母親による育児語使用とはどの言語圏にも見られる普遍的現象ではなく、日本語文化圏特有の現象である。それゆえ、こうした現象が子どもの言語発達にいかなる影響を及ぼすのかを解明することが重要である。本研究では、日本の母親における育児語使用の実態を調べることを目的とし、まず質問紙調査法を用いて、育児語使用の実態を調べた。また、実際の生活場面での母子相互交渉を観察することにより、母親が子どもとの会話のなかでどのような育児語をどの程度使用しているのかを調べた。その結果、まず質問紙調査の結果から、母親は育児語を使用しているものの、それらの使用は子どもの言語発達段階が上がるにつれて減少し、成人語へとシフトしていくことが示唆された。また、このような変化が生じるのは、子どもが二語文から三語文へと移行する時期であり、かつ表出語彙数が急速に増加する時期にあたることが示唆された。研究2では、母子の絵本読み場面をビデオに収録し、そこでの会話を分析した。その結果、1歳後半から2歳前半にかけての子どもを持つ母親の育児語の使用頻度が高いということ、また、母親は子どもがある程度文法的に複雑な文を話せるようになり、また、語彙が豊富になった段階では育児語を使わなくなることが示唆された。また、育児語の種類としては、名詞や動詞を、擬音語や擬態語に置き換えるというタイプのものが多くを占めることが明かとなった。
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