• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

沖縄におけるハンセン病者の生活史、生活世界研究

研究課題

研究課題/領域番号 12710106
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関山口県立大学

研究代表者

中村 文哉  山口県立大学, 社会福祉学部, 助教授 (90305798)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードハンセン病 / 沖縄・愛楽園 / 沖縄 / 差別問題 / 社会調査 / 「らい予防法」 / キリスト教 / 沖縄戦 / 沖縄社会 / らい予防法
研究概要

今年度の研究は、(1)国立療養所「沖縄愛楽園」、「多磨全生園」と同園内の「ハンセン病資料館」での聞き取り調査を主としたフィールドワーク、ならびに資料・文献の蒐集、(2)蒐集した資料・文献に基く沖縄のハンセン病問題の歴史的現実の再構成の、二点を中心に行った。これらの作業を通して、(1)沖縄戦前後に途切れた「愛楽園」の園報や資料の発行状況、および沖縄のハンセン病関連の資料・文献の全体像が漸くみえてきたこと、(2)沖縄のハンセン病の歴史は、大きく分けて、「愛楽園」開園前の青木恵哉を中心とする患者救済活動、「愛楽園」開園から沖縄戦まで、終戦からアメリカ軍政府樹立後まで、「ダウル勧告」に基く在宅医療体制が確立される前後、そして「本土復帰」以降という六ステージに区分できることが明らかになった。入園者のライフヒストリーを社会学的理解のための解釈図式を作る上で、これらは大きな意味をもつ。さらに、今年度は、上記の研究成果の一部を踏まえ、沖縄社会の地縁的・血縁的共同性の強さを前提に、「愛楽園」開設以前の沖縄のハンセン病問題の歴史に関する論稿を上梓した。この論稿では、青木を中心とする沖縄のハンセン病患者の救済活動が数々の暴力的排除に遭遇したが、こうした現実が生み出された要因の一つとして、シマ(部落)の<地縁的秩序>に基く組織的規制があったことを指摘し、「無抵抗の戦い」を挑んだ青木らの活動がもつ社会学的な意味について、考察を試みた。
上記の如き成果を得たものの、沖縄と所縁のある熊本の「菊地恵楓園」や鹿児島の「星塚敬愛園」など、「本土」療養所内の沖縄出身者の生活史、先島のハンセン病問題、さらには第二次世界大戦前に八重山の患者を収容した台湾「楽生園」の歴史など、沖縄のハンセン病を取り巻く諸事情に関する研究課題が残った。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中村 文哉: "沖縄社会の地縁的・血縁的共同性とハンセン病問題"西成彦ほか編 複数の沖縄. (人文書院より刊行予定). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中村文哉: "内面世界に広がる社会関係-Aシュッツの社会関係論からみたハンセン病の意味世界-"山口県立大学社会福祉学部紀要. 第7号. (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 中村文哉: "ハンセン病者の自己と生からみた<ハンセン病問題>の問題圏"アファーマティブやまぐち. 第5号. (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi