研究課題/領域番号 |
12710257
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山本 秀行 神戸大学, 文学部, 助教授 (90230581)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | アジア系アメリカ文学 / ジェンダー / セクシャリティ / アジア系アメリカ演劇 / 異人種間結婚 / ハイブリディティ / クレオール / オリエンタリズム / ステレオタイプ / 非男性性 |
研究概要 |
今年度(平成13年度)は、アメリカにおけるジェンダー・セクシャリティ研究(特にアジア系女性学者によるフェミニズム・ポストコロニアル批評)をふまえた上で、アジア系アメリカ人のセクシャリテイ、特にアジア系アメリカ人に多く見られる異人種間結婚・混血の文化的背景を研究した。その課題を解明するための必要文献について、国内で入手可能なものは購入、部分複写、貸借したが、国内で入手困難なものは、UCLA図書館に出張し資料収集につとめた。この機会を利用し、本研究について、UCLAのアジア系アメリカ研究センター及び英文科の教授陣から助言を受けた。とりわけ、同大学特任教授ラッセル・レオン氏からはアジア系アメリカ文学とセクシャリティ研究の関係について、同大学教授ユージ・イチオカ氏からは異人種間結婚の歴史的背景について貴重な助言を受けた。収集した資料は、コンピューターを活用し整理した上で、体系的かつ精緻な文献研究を行い、アジア系アメリカのジェンダー・セクシャリティについての多くの知見が得られた。その一つとして、アジア系アメリカ人は人種、ジェンダー、セクシャリティにおいて常に階層序列的二項対立の下位で抑圧されてきたが、それに対する対抗手段として、二項対立を超越もしくは破壊しうる諸概念-混血、ハイブリディティ、クレオール-を持ち出し、文学作品の中で自己表現を試みたことが明らかになった。 なお、本研究成果の一部は、共著書『境界を越えるアメリカ演劇』所収の拙論「周縁から中心へ-アジア系アメリカ演劇の若き旗手D・H・ホワン」において発表された他、アジア系アメリカ文学研究会フォーラム「多様化するアジア系アメリカ演劇」(平成13年9月29日)、および日本アメリカ文学会関西支部フォーラム「身体、ジェンダー、エスニシティ」(平成13年12月15日)においてパネリストと口頭発表した。
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