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フランス語における倒置現象の機能主義的分析

研究課題

研究課題/領域番号 12710289
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 言語学・音声学
研究機関京都産業大学

研究代表者

平塚 徹  京都産業大学, 外国語学部, 助教授 (70268093)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードフランス語 / 語順 / 文体的倒置 / 関係節 / 制限的用法 / 不定代名詞 / individuation / 形容詞の位置 / 疑問詞疑問文 / 複合倒置 / 修辞疑問文 / 焦点 / 主題 / 「は」と「が」
研究概要

主節平叙文おいては,文体的倒置を適用された主語は焦点である.これに対して,フランス語の関係節における倒置主語も焦点であると考えることによって一見多くの事実が説明できるように見える、しかしながら,以下の論拠により,関係節における倒置主語は,焦点でないと結論付けられる.1)焦点は断定領域に現れるはずだが,制限的関係節は概ね前提領域であるので,一般的には焦点が現れるとは考えられない、2)関係節における倒置主語は,主節平叙文における倒置主語と異なり,前方照応的に解釈できる.3)関係節においては,特に短い主語を観察すると,固有名詞や人間を指す単数の名詞句といった主題性の高い主語が倒置する率が高い.4)主節平叙文では焦点である倒置主語の後に他の要素は現れにくいが,関係節においては倒置主語の後に容易に他の要素が現れる.
さて,関係節においては,individuationの高い主語の方が,そうでない主語より倒置しやすいと言える、ところが,individuationの高い名詞句は,その指示対象が認知的に際立っており,他の指示対象を確定するためのいわば参照点として機能しやすい.このことから,次の結論に至った.制限的関係節においては,主語名詞句が先行詞の指示対象の確定に寄与している程度が動詞よりも高く,動詞の方は主語の先行詞に対する関係を表しているにすぎない場合に,文体的倒置が適用される.
フランス語の関係節における文体的倒置に対するこの制約は,名詞句内の要素を名詞句全体の指示対象の確定に対する寄与が小さいものから大きいものへと配列しようとする通言語的な傾向の現れであると考えられる、この傾向は,以下の現象において観察される.a)多くの言語で不定代名詞を形容詞で修飾する場合に,形容詞が不定代名詞に後置される.b)ロマンス語において,指示対象の外延を狭めない形容詞は名詞に前置される.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 平塚徹: "フランス語の疑問詞疑問文における文体的倒置について"言語学研究. 第20号. (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 平塚徹: "フランス語の関係節における文体的倒置について"京都産業大学論集 外国語と外国文学系列. 第29号. (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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