研究課題/領域番号 |
12720004
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
守矢 健一 大阪市立大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00295677)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 法学 / 実体法 / 訴訟法 / サヴィニー / ヘルダリーン / 近代 / 占有 / ドイツ / 訴権 |
研究概要 |
科研費を投入して購入した書籍をも参照しつつ、推敲が重ねられた博士論文が、Savignys Gedanke im"Recht des Besitzes"(1803)(「『占有論』(1803)におけるサヴィニーの思想」)というタイトルで、ドイツ国で刊行されること(Klostermann社より)となった。現時点でマヌスクリプトはすでに出版サイドに引き渡してあり、2002年中に公刊予定である。さまざまの論点が扱われているが、なかでも実体法と訴訟法(手続法)とを切断する思考様式の一つの極限形態につき、分析を施した。 18世紀から19世紀にかけてのドイツ普通法学関連文献を網羅的に収集することができた。また時と共に、実体法と訴訟法との関係という、それ自体は法技術的な問題関連が、自己保存をめぐる哲学的文芸的省察と意外に連動していることに気づかされ、とりわけ詩人哲学者ヘルダリーンにも関心を拡大する必要が生じ、この関連で、ヘルダリーン全集の批判的校定版として望み得る最高水準を誇る、いわゆるフランクフルト版を購入できた。こうしてわたくしが受けた科研費による補助のほとんどすべては、書籍代に投入されることとなった。 上記の書物の完成のためにほとんどすべてのエネルギーが投入されたため、その他の業績は多くない。ドイツの注目すべき法制史学者クリーヒバウムの、やはりヨーロッパ法学における実体法と訴訟法の交錯を法制史的に扱う力作に対する比較的長い書評を執筆し、主観的には多くのエネルギーを費やした。
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