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現代型ADR(裁判外紛争解決手続)の特質と手続的規整に関する理論的・実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12720031
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 民事法学
研究機関岡山大学

研究代表者

山田 文  岡山大学, 法学部, 助教授 (40230445)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードADR / 訴訟上の和解 / 仲裁 / 調停 / あっせん / 法律相談 / カウンセリング / 和解契約 / 労働委員会 / 医療過誤
研究概要

1 各論的知見
個別的な紛争領域におけるADRのあり方や現状についての研究領域は多岐にわたるが,中でも,(1)医事紛争,(2)著作権等紛争,(3)多重債務・倒産事件については,それぞれ研究集会をもち,私自身の報告も行なった。そこで得られた知見の一つとして,ADRの中立性をどのように捉えるべきかという問題を挙げることができる。例えば医事紛争や多重債務紛争においては,当事者間の力や情報量の格差が大きく,ADRが消極的中立性を保つ限り,紛争の適切な(社会的に見て妥当な)解決を導くことは困難である。結果として,日本の現状ではADRが後見的な役割を果たしているが,その妥当性や相手方への説得可能性については,理論的には疑問が残る。
2 総論的知見
総論的には,大別して,(1)比較ADR論,(2)ADR間ネットワークの問題,(3)ADRと裁判制度の関係,(4)ADRと地域コミュニティの関係,(5)ADR基本法(仮称)立法の課題,といった分野で研究活動を進めた。(1)に関しては,ヨーロッパ諸国での研究・報告・議論を踏まえて,弁護士など専門職種によるゲートキーピングのあり方が紛争の顕在化の流れに大きく影響することが明らかとなった。また,(5)とも関連して,ADR基本法の具体化も試みた。(2)については,司法制度改革審議会意見書を踏まえ,岡山地域司法計画の一環として,より踏み込んだネットワーキングのあり方について提言した。すなわち,法律相談のネットワークへの組み込みと,有機的なADR連携である。(3)については,これも(5)と関連するが,ADRと裁判所間の情報交換をいかに規律するかが大きな問題となること,また,手続的規整を契約論として考えるべきことが,次の課題として明らかとなった。(4)については,地域コミュニティの代表として制度設計されたはずの民事調停委員を対象として,その変遷を分析した。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (13件)

  • [文献書誌] 山田 文: "アメリカにおけるADRの実情(上)"NBL. 718. 40-47 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 山田 文: "アメリカにおけるADRの実情(下)"NBL. 720. 71-77 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 山田 文: "民事訴訟の目的・機能"法学セミナー. 559. 30-31 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 山田 文: "ADRをめぐる日本の現状"法学セミナー. 560. 26-29 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 山田 文: "リーガル・カウンセリングと弁護士倫理"現代のエスプリ. 415. 71-80 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 那須弘平, 大村雅彦, 山本和彦, 山田文, 加藤新太郎: "座談会「ADRの過去・現在・未来」"判例タイムズ. (予定). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Aya Yamada: "Community Mediators in Japan : Instrumentalized, Tamed, or Reoriented?"Japanese Association of Sociology of Law(ed.), The Role of the Judiciary in Changing Societies. 192-201 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 「著作権等を巡る裁判外紛争処理制度の研究」(ADR)委員会: "「著作権等を巡る裁判外紛争処理制度の研究」(ADR)委員会報告書"社団法人 著作権情報センター附属著作権研究所. 104 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 山田文: "当事者本人からみた和解「補論」"判例タイムズ. 1026号. 34-45 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 山田文: "ADRの概要"月報司法書士. 346号. 2-5 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 山田文: "現代日本におけるADRの再生-より自由度の高い司法制度を目指して"月報司法書士. 348号. 20-24 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 山田文: "調停における私的自治の理念と調停者の役割"民事訴訟雑誌. 47号(発表予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 共著: "シンポジウム・ADRの可能性-岡山仲裁センターの挑戦"判例タイムズ. 1049号. 4-34 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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