研究課題/領域番号 |
12730050
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済史
|
研究機関 | 慶應義塾大学 (2001) 成城大学 (2000) |
研究代表者 |
飯田 恭 慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (20282551)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | ドイツ / 近世 / 農村 / 定住史 / 家族史 / 親族ネットワーク / 一子相続制 / ブランデンブルク / 18世紀 / 農民 / 農村下層民 / 定住 |
研究概要 |
平成12年度の研究成果である論文「18世紀ブランデンブルク農村における家族・親族・階層」を『土地制度史学』編集委員会のコメントに基づき改訂、同誌への掲載が決定した。この論文では、ルピン郡の事例に基づき、農場相続人による兄弟姉妹=非相続人の排除を本来的機能とする一子相続制農場において、農場相続人(農民・コッセーテン)がむしろ非相続人の農場内部における下層民(ビュドナー・アインリーガー)としての定住を支援し、階層を超えた親族間協力が展開されていたことを明らかにした。 平成13年度には、この農場内部での超階層的な親族間協力の「限界」を究明した。その過程で、農場相続人及び農場内部に定住する非相続人=下層民の頻繁な「再婚」(西欧・中欧に中世以来展開した「西洋家族」の一根本特徴)が、両者の親族関係を絶えず切断し、その結果、農場内部における親族間の協力関係を不安定(短期的)なものにしていたことが明らかとなった。つまり、夫婦=婚姻関係の血縁関係に対する優位というブランデンブルク=中欧の家族構造の特質は、親族ネットワーク形成のあり方にも反映していたのである。この成果は以下の形で公表(予定)。 1.口頭発表"Wiederheiraten und Verwandtschaftsnetze in der landlichen Mark Brandenburg des 18. Jahrhunderts"、国際コンファレンス"The social and cultural meanings of marriage : A micro-history approach to the European marriage pattern"(2001年9月20・22日、ゲッティンゲン、マックスプランク歴史学研究所)にて。 2.論文"Wiederheiraten und Verwandtschaftsnetze auf dem unteilbaren Hof : Zeugnisse aus dem Amt Alt-Ruppin(Mark Brandenburg) des 18. Jahrhunderts"(仮題)を脱稿。上記コンファレンス論文集(ドイツにて近刊)に収録予定。 3.独訳刊行予定の博士論文に、以上の成果を加筆中。
|