研究課題/領域番号 |
12730064
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
財政学・金融論
|
研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
吉本 佳生 南山大学, 経済学部, 助教授 (10285421)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 外国為替市場 / 為替レート / 貯蓄・投資バランス / 外国為替ディーリング / 通貨オプション取引 / オプション価格 / ドル円レート / 通貨オプション / オプション・プレミアム / デルタ・ヘッジ |
研究概要 |
まず、外国為替市場のスポット取引において、為替レートが決定され変動するメカニズムについて、両国のマクロ経済の貯蓄・投資バランスに注目した上で、ニュースへの反応という現象を中心に分析した。つぎに、為替レートの変動メカニズムについて実験的な研究をするために、外国為替ディーリングのシュミレーション・ゲームを開発した。既存の同様のゲームでは、一つのニュースが為替レートに影響するときの方向を一定としているが、本研究では、貯蓄・投資バランスに注目することで、状況に応じて、ニュースの影響が切り替わるように設計し、かつ、切り替わるメカニズムも内生化した。また、外国為替市場におけるオプション取引については、金融工学が理解できないと価格決定要因が理解できないとされてきたが、本研究では、四則演算のみを使って、オプション価格が計算でき、ビジュアルに確認できるツールを開発した。そして、ネットワークでつないだパソコン上で、これらのシミュレーション・ゲームや分析ツールを使うという実験を繰り返し行い、仮想的な条件で、直物為替ルートや通貨オプション価格が過剰に変動する現象について、その要因を探る研究を行っている。その結果、より現実に近い実験を行うには、過去の直物為替レートや通貨オプション価格に影響を与えてきたニュースを題材に、より大量の仮想ニュースとそのニュース毎のパラメーターを用意する必要があり、また、被験者に為替レート変動やオプション価格決定のメカニズムについての知識を深めてもらう必要があることがわかった。そこで現在は、仮想ニュースのストックを増やす作業と、被験者に教育をするための教材作成を進めており、その後に、さらに実験を繰り返し、要因分析を整理した上で、成果を公表する予定である。また、すでに開発したゲームや分析ツールについても、作成中の教材と共に、成果を公開する予定である。
|