研究課題/領域番号 |
12730067
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
黄 りん 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (40225363)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 長期的コメットメント / ブランド・イメージ / マーケティング資源 / 輸出生産拠点 / 地域市場適応戦略 / ブランド資産 / 技術資源 / 製造プロセス / 新興市場 / 現地調達 / 現地市場指向 / EMS / 与信管理 / 代金回収 / 市場浸透戦略 / 戦略的製造拠点 |
研究概要 |
今年度も研究計画に従い、日本企業と欧米企業の本社と現地法人のヒアリングを行った。上海、北京、東莞などの現地調査で中国での市場戦略、現地法人の戦略的位置付け、現地での販売活動、現地からの輸出活動および部品調達の現状と問題、広告・営業活動、代金回収などについて一次情報を収集した。また、平成13年7月にはAntwerp大学CIMDAを訪問し、EU企業の対中投資に詳しい研究者にヒアリングを行った。現地調査では、日系企業や欧米企業の現地法人のほかに海爾など有力現地企業の市場戦略も調査した。さらに外資系企業に関する各種資料を収集し、整理した。 また、日米欧多国籍企業の現地法人を対象に質問票調査を実施した。回収された質問票のデータ入力作業とその統計分析を終え、過去に実施した調査研究と新しい収集した調査データをプールして複数時点間の比較分析を行っている。 現時点では、つぎのような結論といくつかの新しい事実を発見した。1)長期的なコミットメント、ブランド・イメージの確立、全国市場を目指した戦略展開、そして、マーケティング資源の移転が重要であること。2)日本企業のマーケティング活動は相対的に低調であること。3)輸出生産拠点として、また従来の取引先への販売を中心になっていること。4)現地市場でのブランド・イメージの確立やマーケテイング活動が相対的に重視されてないこと。5)日本企業は地域市場適応戦略を採用している。この事実はこの調査研究の大きな発見である。結果的に、日本企業のブランド資産を維持できず、また、ブランド・イメージを確立していない。6)結論的に、生産技術や製造プロセスに関連した資源、あるいは人的資源の移転や蓄積のみでなく、マーケティング資源にもっと目を向ける必要がある。なお、これらの研究成果をとりまとめ、学会での報告を行う予定である。
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