研究課題/領域番号 |
12740026
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
角皆 宏 上智大学, 理工学部, 講師 (20267412)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 整数論 / ガロア表現 / 基本群 / 配置空間 / リー環 / 安定導分環 / 多重ゼータ値 / デッサン・ダンファン |
研究概要 |
代数多様体の基本群に付随する外Galois表現について、特にGalois表現の像をより精密に捉えることを中心に研究した。申請時には、次のように研究内容を大きく四つに分けて掲げた。 1.曲線に付随するGalois表現の次数Lie環化について、高次の配置空間や異なる種数の曲線の場合との表現の比較を通じた考察 2. 3点抜き射影直線の場合のGalois表現の次数Lie環化に於ける、非正則素数に関する或る種の合同性の観察と、その円分体の整数論との関係 3. dessin d'enfantsと呼ばれる或る種の組合せ的対象とそれに付随する被覆を用いた観察 4.多重ゼータ値の成す環とGalois表現に付随する安定導分環との関係 第一点については、以前より準備中であった論文"The stable derivation algebra for higher genera"(高種数の安定導分環)について細部の修正・改良を重ね、専門論文誌に投稿中である。 第二点については、種数0の安定導分環に関して、計算機を用いた長時間の計算を行ない、幾つかの部分的な結果を得た。主な結果は、安定導分環の14次の部分の階数を、適当な素数を法とする計算を行なうことにより決定したことである。この計算には、当該研究費による計算機資源の増強、並びにプログラムの大幅な改良が必要であった。又、何種類かのCPUによる計算を比較した結果、関数呼出やメモリアクセスが多いこの計算の特性とCPU特性との相性により計算速度にかなり違いが見られたので、今後の研究での計算機の選定の参考としたい。 第三点・第四点についてはまとまった成果は得ていないが、数回の国内出張により、数論のみならず位相幾何や関数論など関連分野の研究者と意見交換をした。これらの活動を来年度以降の研究に活かしていきたい。
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