研究課題/領域番号 |
12740059
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
菊池 万里 富山大学, 理学部, 助教授 (20204836)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マルチンゲール / Banach関数空間 / 再配分不変空間 / Hardy空間 / Orlicz空間 / 荷重ノルム不等式 / 荷重付不等式 |
研究概要 |
今年度に行った、研究は次のとおりである。 1.マルチンゲールf=(f_n)の二次変分S(f)に関するBurkholder型のノルム不等式||S(f)||_x【less than or equal】C||f_∞||_xが成り立つために、Banach関数空間Xが満たすべき条件を研究した。ここにf_∞はf_nのn→∞としたときの概収束極限である。得られた結果は、次の通りである:上記ノルム不等式が、すべてのマルチンゲールf=(f_n)に対して成立するための必要十分条件は、Xが再配分不変であり、そのBoyd indedxが不等式0<α_x【less than or equal】β_x<1を満たすことである。 2.(F_n)に関するマルチンゲールf=(f_n)に対し、g_n=E[|f_∞||F_n]のように定義されるマルチンゲールg=(g_n)をAfと書く。fとAfの関係を研究し、次の結果を得た:Banach関数空間Xに対し、S(f)∈X⇔S(Af)∈Xがすべてのマルチンゲールfに対して成立するための必要十分条件は、上記1の結果と同様に、Xが再配分不変かつ0<α_x【less than or equal】β_x<1となることである。 3.マルチンゲールのBanach空間上で定義された多くの作用素が、(補完空間の理論の用語で表現すれば)joint weak type (pp:∞∞)であることを証明し、これを用いて種々の新しいマルチンゲール不等式を確立することができた。例えば、Burkholder-Davis-Gundyの不等式の拡張、ある種のマルチンゲールのDoob分解に関する、ノルム不等式等を得ることができる。 上記の結果1及び2は、2編の論文にまとめ現在投稿中であり、結果3は投稿準備中である。これらに加え、昨年度に行った研究をまとめた論文2編をレフェリーの指示に従い改訂中である。
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