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ランダム媒質中のランダムウォークに関する漸近的性質

研究課題

研究課題/領域番号 12740067
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関九州大学

研究代表者

濱名 裕治  九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (00243923)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードランダム・ウォーク / 多重点 / 大偏差原理
研究概要

正方格子上の(適合的な)ランダムウォークが時刻nまでに訪問した点の個数の大偏差原理に関しては,そのLaplace変換の漸近的な挙動が知られていたが,近年,大偏差原理が部分的に解決された.それは訪問点の個数がxn以上となる確率の指数的な挙動を調べることから得られる.そこではその確率の自然対数をnで割ったものが収束することを示した.
訪問点の個数の精密化として多重点の個数を考えることができが,訪問点の個数のときには得られていたLaplace変換の漸近挙動も得られていない.しかし,自由エネルギー関数の存在自体は訪問点の個数の場合と異なる手法を用いて証明することができる.そのような状況ではあるが,大数の法則が確立されていれぱ大偏差原理を考えることができ,若干の差はあるが訪問点の個数のときと同様の手法を用いることにより,ランダムウォークが時刻nまでにちようどp回だけ訪れた点の個数がxn以上となる確率の自然対数をnで割ったものが収束することがわかる.しかしその極限がxの関数として自明でないことを得ることはできなかった.自明であるかもしれない可能性を認めれば,大偏差原理は部分的には肯定的な結果を得ることができる.しかし公表に耐え得る水準の結果ではないと判断し,公表することは見送ることにした.
一方,ランダムウォークの訪問点の個数の連続対応であるWiener sausageに関しても,同様のことを考え同じ結果を得ている,さらに最近公表された結果とあわせることにより,Wiener sausageの場合の大偏差原理は完全に解決されることになる.大偏差関数の存在と非自明,および凸性はわかるもののその具体形はわからない.大偏差関数が凸であることより,これは自由エネルギー関数のLegendre変換と一致することがわかっているので,自由エネルギー関数を求めることと同じである.Wiener sausageについて自由エネルギー関数の具体形を求めるべく研究を重ねたが結果は得られなかった.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yuji Hamana: "Asymptotics of the moment generating function for the range of random walks"Journal of Theoretical Probability. 14-1. 189-197 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Yuji Hamana, Harry Kesten: "A large-deviation result for the range of random walk and for the wiener sausage"Probability Theory and Related Fields. 120-2. 183-208 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Yuji Hamana: "Asymptotics of the moment generating fucntion for the range of random walks"Journal of Theoretical Probability. (掲載予定).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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