研究概要 |
集合値解析的ゲーム論からの最適経営戦略均衡解の解法の研究について,平成13年度は平成12年度まで行ってきたゲームモデルの基礎的研究結果をもとに、基礎理念や評価基準の確立、また最適化理論における非線形解析学の立場から解析をおこない、ある評価基準に対する体系的な理論の構築について研究を行った。その結果,主に以下の5点について研究結果を得た. 1.平成12年度まで行ってきた基礎的研究結果をもとに、集合値写像を導入した集合値解析的ゲームモデルを構築するための評価基準を与えた。 2.現在研究対象としてあげている分数形損失関数をもったゲームのなかで、特に非協力n人ゲームに対してこの評価基準を適用し、非線形解析学の立場から解析をおこない、ある体系的な理論の構築結果を得た。 3.また、オリジナルなパラメトリックゲームを構築しての解法と、損失関数の特殊な変形による解法を与え、これらの比較研究をおこなった。 4.2人ゼロ和ゲームモデルにおいて計算機上で集合値解析的な均衡解についてのシミュレーションを行い、視覚的な理解をもとに研究の裏づけをおこなった。 5.これは現段階も継続中であるが,更に複雑な分数形損失関数をもった集合値解析的ゲームモデルを構築し,数理経済学分野への実際の適用研究もおこなっている。
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