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対称性のあるジュリア集合を持つ整関数の力学系

研究課題

研究課題/領域番号 12740089
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 基礎解析学
研究機関京都大学

研究代表者

木坂 正史  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (70244671)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードジュリア集合 / 超越整関数 / 整関数 / 対称性
研究概要

本課題の目的は対称性のあるジュリア集合を持つ整関数の力学系的性質について研究することにあった.研究期間である平成12年〜13年の2年間に次のような結果を得た.
まずfが多項式の場合に,fのジュリア集合を不変に保つEuclid等長写像のなす群は4つタイプに分類されることを示した.更にそれぞれの場合について,fと同じジュリア集合をもつ多項式gがどれだけあるか,またそれらのうちどれくらいのものがfと反正則写像によって共役になるかを決定した.
次に超越整関数の場合については,任意の平行移動について不変なジュリア集合を持つのは,そのジュリア集合が複素平面全体に一致するときに限ること,また,fが周期pの周期関数にnzを加えたものの場合にはそのジュリア集合が平行移動でh(z)=z+pで不変になることを示した.更に超越整関数のサブクラスである「構造有限な超越整関数」というものを考えて,以下のような結果を得た:このクラスの超越整関数のジュリア集合のある部分集合に含まれる点については,複素平面の適当なpartitionを定義することによりitineraryが考えられ,同じitineraryを共有する点全体の集合は,半直線に同相な曲線をなし,更に,その上の点の軌道は写像の反復によって無限遠点に向かうことを証明した.
なお,構造有限な超越整関数のクラスでの,対称性のあるジュリア集合をもつ関数の特徴づけを試みたが,ある部分がまだ未解決のために完成には至らなかった.しかし,上記のジュリァ集合の特徴づけを更に精密化し,それを用いることによって少なくともこのクラスの超越整関数については当初の問題が解決できると期待している.更に一般の超越整関数についての問題解決は今後の研究課題である.

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.KISAKA: "Dynamics of structurally finite transcendental entire functions"数理解析研究所講究録. vol.1220. 17-25 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] M.KISAKA: "On a dynamics of entire functions of finite type"数理研講究録. (to appear).

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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