研究課題/領域番号 |
12740126
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
高田 唯史 国立天文台, ハワイ観測所, 助手 (10300708)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 原始銀河 / 銀河進化 / 分光観測 / 銀河探査 / すばる望遠鏡 / 銀河形成 / 初期宇宙 / 宇宙論パラメータ / 超赤色天体 |
研究概要 |
本研究においては、原始銀河候補天体と呼ばれる天体のうち、特に超赤色天体(Extremely Red Objects:以下ERO)に焦点を絞って、その探査及び同定、追観測を行った。特に、非常に活発な星形成を行っていると思われるサブミリ波で検出されている天体との関連性を重視し、非常に深い可視光と近赤外線の撮像観測をすばる望遠鏡を使って行い、サブミリ波の検出されている領域の周りに、平均の5倍程度の密度で密集するEROの集団を発見する事に成功した。これらの天体が、本当にサブミリ波源と密接に関係しているかを調べるために、非常に深い可視光及び近赤外線分光観測を行う予定であったが、残念ながら観測時間の不足や天気の都合で満足のいく観測を未だに行えていない。もし、発見されたEROが同じ赤方変移に存在し、どれも非常に活発な星形成を示しているのであれば、世界的にみても類のない天体群の発見になるので非常に興味深いところである。また、本研究で当初予定していた補償光学を用いた非常に高空間分解能の分光観測も、すばる望遠鏡に装着する補償光学装置の完成の遅延などにより、結局何も観測をできなかった。現在、発見したこのEROの集団については、可視光及び近赤外線の分光観測の他、非常に空間分解能の高い電波干渉計での追観測も提案中で、サブミリ波で検出される原始銀河天体の形成や進化について大きな制限を加えるための有用な情報が今後も獲得できるものと期待している。 また、本研究ではこの他にも原始銀河候補天体の新たなサンプル作りも行い、世界的に見ても例のない広い領域についての探査を現在実施中である。この領域についても今後、可視光及び近赤外線の分光観測を中心とした追観測を行うことで、銀河の形成と進化についての理解が大幅に深まることが予想される。
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