研究課題/領域番号 |
12740145
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
粟田 英資 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (40314059)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 超弦理論 / E-string / Seiberg-Witten 理論 / 楕円 Hecke 環 / 行列模型 / 南部括弧 / 行列理論 / ディリクレ膜 / タキオン凝縮 / 非臨界弦 / 超対称ゲージ理論 / 低エネルギー有効理論 / サイバーグ・ウイッテン |
研究概要 |
重力を含む相互作用の統一理論として有力視されている超弦理論は現在の所、最も包括的な理論であり、その性質を理解する事は現代科学の最大の課題の一つである。超弦理論の更なる理解に欠かせない事は、その新しい幾何的構造及び代数的構造の把握であると言える。2000年度及び2001年度は、この根本にある数理的基本構造を解析する事を目的として研究を行い、以下の様な成果を得た。 1.6次元E-弦の解析を行い、サイバーグ・ウイッテン微分の具体型の導出を行った。又、この解析を更に進めるために必要となる楕円E_8不変式の具体的構成法を発見した。更に、楕円的に拡張したE_8ワイル群(楕円アルチン群)のq-変形(楕円ヘッケ環)を解析し、表現の既約性のq依存性を見いだした。 2.超弦理論の非摂動効果を解析するためにその典型的な現象として、ディリクレ膜の対消滅の際のヒッグス機構の考察を行なった。つまり、ディリクレ膜-反ディリクレ膜対消滅の際のタキオン凝縮による重力子生成を行列模型を用いて解析し、それがアーベル的ヒッグス模型を非可換時空に拡張した理論で記述される事を見い出した。 3.南部括弧の量子化の例を発見し、それを用いて行列理論を相対論化する一つの方法を提案した。これはM-理論のもととなった膜理論の量子化への足掛かりとなると考えられる。
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