研究課題/領域番号 |
12740149
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
舟橋 春彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00283581)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 冷中性子 / 中性子干渉計 / 多層膜 / エタロン |
研究概要 |
中性子干渉実験は基礎物理学の研究に有力な手法である。中性子波動関数に及ぼす核力・重力・磁気相互作用の影響や幾何学的効果を検出することが出来る。微小相互作用の検出に必要な干渉計の長波長化と大型化は申請者の多層膜冷中性子干渉計の実証によって果たされたが、現在までの冷中性子干渉計は分割された2経路が空間的に分離しておらず応用において制限があった。本研究では冷中性子干渉計の2経路の空間的間隔の拡大を図り基礎物理への応用を拓くことを目指している。 今年度は、昨年度の2つの研究成果;中性子スピン干渉法の基本的性質の精査と、エアスペースエタロンを用いた4枚の全く独立な基板上の多層膜による干渉計の初めての成功による本開発の実証性の確認、に基づき、経路間隔の実用レベルヘの拡大と干渉信号のコントラストの向上について取り組んだ。エアスペースエタロンのスペース長を変えた試作を重ね、経路間隔の拡大に伴う新しいアラインメント誤差の問題を明らかにし、高精度測量機器の導入による解決の見通しを得た。また、昨年度の成果及び今後の基礎物理への展望について検討を重ね、国際会議ISQM-Tokyo2001、日本物理学会、日本中性子科学会等で講演を行った。 基礎物理の課題の他に、この中性子光学系は、高分解能準弾性散乱分光法への応用にも注目されており、最近関心の高まっているソフトマター等の物性物理についての研究会でも議論を行った。
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