研究課題/領域番号 |
12740186
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
近藤 久雄 愛媛大学, 理学部, 助手 (70274305)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2001年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 酸化亜鉛 / 光強励起効果 / 励起子分子 / 微粒子 |
研究概要 |
本研究は、アルカリハライド結晶中に埋め込まれた酸化亜鉛微粒子における励起子発光帯の光強励起効果について行ったものである。酸化亜鉛(ZnO)の励起子発光帯は紫外光領域の発光素子への応用が期待されている。特に紫外領域での固体レーザー発振素子としての期待が大きい。我々は、2枚の石英板を重ねてできたミクロンサイズの隙間にZnO粉末を混ぜたアルカリハライド融液を導入し冷却固化させて作製した試料を開発してきた。昨年度までの研究で、我々の試料においても励起強度の増大に伴いM発光帯が現れることを確認した。M発光帯は励起子分子が励起子と光とに解離することによって現れる発光帯であり、その強度は励起光強度の増大に対して急激に増大する。今年度はM発光帯を利用したレーザー発振を目指して以下のような実験を行った。 直線状の光を試料面に垂直に照射して、その直線に沿い、なおかつ試料面に平行な方向からの発光強度を測定した。照射光の長さに対する発光強度の変化からM発光帯の利得係数を得ることができた。その結果、励起光強度の増大とともに利得が増大するがわかり、レーザー発振可能と判断した。そこでレーザー発振を実現させるため、試料の片面の石英板表面に金を蒸着し、反対面から励起して発光強度を測定した。我々の試料は平行度が非常によいため、蒸着した金を反射面することで試料自身が光キャビティを形成すると考えられる。励起強度の増大とともに特徴的な構造を持つスペクトルの発光帯が現れることを観測した。この発光帯は指向性が強いことからレーザー発振光であると考えられる。さらに特徴的な構造はキャビティの縦モードによると考えられる。
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