研究課題/領域番号 |
12740198
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小山 佳一 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70302205)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | サイクロトロン共鳴 / 希土類モノプニクタイド / 強磁場 / ミリ波・マイクロ波 / 有効質量 / フェルミ面 / 電子相関 / 少数キャリヤー系物質 / 強相関電子系 / 低温 |
研究概要 |
本科学研究補助金によって、東北大学金属材料研究所磁気物理学研究部門所属のベクトルネットワークアナライザーおよび金属材料研究所付属強磁場超伝導材料センター既設の超伝導マグネットを用いた電子スピン共鳴装置兼サイクロトロン共鳴装置を、^3He-冷凍機を用いて温度0.5Kから300Kでの高感度サイクロトロン共鳴装置に改良、さらに^3He-^4He希釈冷凍機を用いて160mKの極低温実験にも成功した。 この装置により、良伝導性の強相関電子系物質を含む希土類化合物を中心に研究を進めた結果、1)磁気共鳴による少数キャリヤー系物質Gdモノプニクタイドの磁気構造決定、2)サイクロトロン共鳴による少数キャリヤー系物質、希土類モノプニクタイドのサイクロトロン有効h質量の決定、3)磁気共鳴による少数キャリヤー系物質GdBiの超微細相互作用の観測、4)強磁場下磁気共鳴測定による遍歴電子磁性体CoS_2の緩和現象の観測、5)極低温160mKにおける低次元量子スピン系物質Cu-Benzoateの素励起の観測、さらに最近、重い電子系物質CeSbのサイクロトロン共鳴の観測や、LaSbでは磁気プラズマ状態におけるドップラーシフトサイクロトロン共鳴が観測された。また、これまでKohnの定理として知られてきた「サイクロトロン有効質量が量子振動測定から求めた有効質量よりも軽い」が、実際の物質では必ずしも当てはまらないことを見出すなど、極めて多くの成果が得られた。 一方、本研究費で整備した強磁場・極低温・高感度電子スピン共鳴兼サイクロトロン共鳴装置は金属材料研究所付属強磁場超伝導材料研究センターに設置され、全国共同利用に開放している。本研究期間の2年間に、のべ10を超える他大学や他部局等が利用し、「低次元有機伝導物質のフェルミ面およびサイクロトロン有効質量の決定」など多くの成果を報告した。
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