研究課題/領域番号 |
12740205
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
朝光 敦 東京大学, 低温センター, 助教授 (80311645)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 二重ペロブスカイト / 強相関電子系 / ハーフメタル / 反強磁性 / 磁性と伝 / 二重ペロズスカイト / 磁性と伝導 |
研究概要 |
1.研究内容 2種類の遷移金属イオンに、遍歴電子性と局在スピン性を役割分担させることにより伝導と磁性の相互作用を強め、伝導電子系が100%スピン偏極した反強磁性体(反強磁性ハーフメタル)の創製を実現するという戦略に基づき、Ni^<2+>,Ru^<4+>イオン(ともにスピンS=1)を含むペロブスカイト物質を用い、その単結晶作製をフラックス法およぴ浮遊帯域法(FZ法)を用いて行った。また、Srドーピングによりキャリアーの導入を行い、磁性ならびに輸送特性の変化を測定した。 2.研究経過および成果 二重ペロブスカイトLa_<2-x>Sr_xNiRuO_6の単結晶作製と層状ペロブスカイト(Sr_2RuO_4)<1-x>>+(La_2NiRuO_4)_ xの粉末試料の作成に成功した。La_<2-x> Sr_xNiRuO_ 6は、x=Oで約25Kに反強磁性転移を伴う絶縁体であるが、Srドーピングとともに反強磁性相転移温度が減少し、同時に電気抵抗率も減少することが明らかとなったが、現時点では金属化に成功していない。Srドープによってスピンの長さがほとんど変化しないことから、酸素八面体からなる伝導ネットワークに有効にキャリアードープがなされていないと考えられ、また、結晶構造解析からこの結晶はmonoclinicであり、ひずみが大きいことからバンド幅が狭く、したがって、容易に金属化できないのではないかと予想される。 方、層状物質では、母物質金属であるSr2RuO4にNiスピンを導入するという方法を用いたが、x<0.1ではNiスピンは局在不純物モーメントとして散乱に寄与し、x>0.1では反強磁性(スピングス)を誘起し絶縁体化することが明らかとなった。
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