研究課題/領域番号 |
12740207
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 大阪府立大学 (2001) 東京工業大学 (2000) |
研究代表者 |
森 茂生 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (20251613)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 遷移金属酸化物 / 電荷秩序 / 透過型電子顕微鏡 / 透過型電子顕微鏡法 |
研究概要 |
遷移金属酸化物は、固体内の電子が持つ内部自由度である電荷、軌道、スピンに加えて、格子系との強い相互作用により、金属-絶縁体転移、巨大磁気抵抗効果、電荷・軌道秩序構造などの特異な物理的特性を示す。最近、マンガン酸化物で見出された電荷秩序構造と強磁性金属状態の共存状態(相分雌状態)が見出され、巨大磁気抵抗効果や金属-絶縁体転移と強く相関していることが明らかになってきている。本研究では、遷移金属酸化物で見出された相分離状態及び電荷・軌道秩序構造に関するナノ構造について主に透過型電子顕微鏡を用いて研究を行った。以下今回行った研究で得られた主な成果成果について示す。 1.スピネル型構造をもつAIV_2O_4において、約700Kで正方晶構造から菱面体構造への相転移が電荷秩序構造の形成を伴っていることを明らかにした。また、この電荷秩序構造は、[111]方向に2倍周期を持つ長周期構造であることを見出した。 2.マンガン酸化物のMnサイトの一部をCrイオンで置換することによって得られるNd_<0.5>Ca_<0.5>Mn_<1-y>,Cr_yO_3において、Crで2%置換することにより絶縁体-金属転移が誘発されることを見出すとともに、ローレンツ電子顕微鏡観察を行うことにより数十nmサイズの強磁性領域と電荷・秩序構造が共存する電子相分離状態の直接観察に成功し、電子相分離の実態をはじめて実空間像として示した。
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